海外で出会う日本人はどこか変わっている人が多い。だから自分はまだ正常だ、そう思えて安心できることがある。しかしそんな私も他の人から見ると変人だと思われているかもしれませんが。また出会う先で変人度合いも変わってきます。
台湾やシンガポールなどで出会う日本人はごく普通の人。
アメリカ、カナダで会う人はどこかリア充な漢字の人。
ヨーロッパで会う人はどこかあか抜けていて勝ち組な感じな人。
そして中東アフリカ南米で出会った人はぶっ飛んでいる人が多かった。
そんな中ブラジルで会った T さん。彼は私が今まで人生の中で出会った人の中で一番社交的な人でした。そんなTさんとブラジルのサルバドールで一緒に歩いていた時のこと。彼はいつもちょっと目を離すとすぐ姿がいなくなっていました。そして大概誰かと話している。人と話すことが好きなのか、人間が好きなのか、とにかくのべつまくなしいろいろな人に話しかけていました。
話はいきなりブラジルからタイへと飛びますが、彼とタイのバンコクで待ち合わせていた時のこと。待ち合わせ時間に少し遅れてきたと思っていたら、見たこともないおじさんを連れてきたことがありました。
えーと、誰ですか?その人?
>家の近くの屋台のおじさん
何で一緒にいるんですか?
>外で会って話して意気投合したから連れてきた。
えー
みたいなことが日常茶飯事でありました。話しかける対象も、おじいさん、おばあさん、おじさん、おばさん、おにいちゃん、オカマ、子供、なんでもありでした。ただ一つ若い女の子を除いては。
初めは気のせいかと思っていました。そんなことはあるわけないと。たまたまだと。しかしそんなことが頻繁にある。かと言って男好きというわけではなさそうでした。おばあさんやおばさんとはガンガン話すから。
そういえばブラジルで私が彼女と一緒に飲んでいた時、彼女が、今度は私の友達も呼んで4人で飲もう、と言ったので友人を誘ってみた時も拒否されました。
タイで一緒に行動している時も、知り合いのタイ人の女の子の部屋に行く時、彼女の友達が部屋に何人かいて私一人で相手にするのはきつかったので、彼を何度か誘ったのですが頑なに拒否されたこともあります。
やはり女の子が苦手なのか大変だな、そう思っていたのですが、友人と何度か遊ぶうちどうやら女の子が苦手なわけではないことに気が付きました。というのも彼が女遊びをすることが分かったからです。それじゃあなぜブラジルでタイであの時に私の誘いを断ったのか?
いや正確に言うと女遊びをすることはする。しかし彼がいつも選ぶのはおばちゃんばかり。もしくはこの娘はちょっとという娘ばかりでした。そういうことか。
はじめは苦手な若い可愛い子の苦手からくる手段の一つとして、そういう女性ばかり相手にしているのかとも思ったが、それもどうやら違うことに気が付きました。
若い女の子が苦手なんじゃない。可愛い女の子が苦手なのだ。
問題はこれが苦手なのか。それとも所謂B専ババ専なのかということ。しかしどちらにしても可愛い子限定でダメとはなんともったいない。何のためにブラジルにいたのか。タイで夜遊びするのか。そういえば彼と飲んだ後、彼が必ずいう一言は、どこか突撃しますか?でした。
どこか突撃しますか?
>いいですよ。
どこ行きますか?
>任せます。
そう言って友人に連れていかれるところは大体おばちゃんとブスな子しかいない店だった。という訳で彼の性癖と言うか、好みを理解して以来、店選びは全て私になりました。なぜなら彼はB専かババ専のどちらかなので、どこの店に行っても必ず好みのタイプがいるからです。逆に彼に任せると常人にとっては、地雷だらけの店に連れていかれてしまいます。
一時期は彼のことを不憫に思うこともありましたが最近ふと、ストライクゾーンが広いということはそれだけ選択肢が広がることなのではないか、ということに気づき、それはそれで幸せな人生なのかなと思うようになりました。