日本にあるブラジル~保見団地

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最近日本では外国人の姿をよく見かけるようになりました。東京や京都だけでなく地方都市にも外国人が押し寄せてきています。しかも最近では、日本に住む外国人も増え始めてきました。その理由の一つに日本では不動産が安く据え置かれている、というのがあると思います。

海外(最近では欧米などの先進国はもちろん、アジアの主要都市に比べても)日本の不動産は程度が良くかつ安いものが多いです。今私が暮らしているタイや東南アジアの人たちが自分の国では高くて不動産何て買えないけれど、日本の不動産なら安くて買える、なんて逆転現象まで起きています。

特に日本の中古の分譲団地が安く底値で放置されていることが理由の一つとしてあげられると思います。築50年ほどの公団タイプのマンションはエレベーターが付いていないことが多く、とてもじゃないが日本人は買おうと思いません。それが今安値で放置されています。

名古屋市内で最寄りの地下鉄の駅まで徒歩5分ほどの物件、2LDKで50㎡ほどの物件が200万円台で買えたりします。日本は海外と比べて相対的に管理費や修繕積立金が高いですが、それでも築年数やエレベーターなしや間取りの古さを気にしないのであれば、お得かなとは思います。それを目当てに外国人が買い漁っているらしいのです。

分譲マンションの場合、区分所有法的に文化の違う外国人が増えることはどうなんだ?将来的に様々な問題が増えることは目に見えています。同じ日本人同士でさえ、古くからいる人と、新しく越してきた人ですら対立するのに、そこに外国人勢力が加わると余計に訳が分からなくなりそうです。

そんな中、同じ愛知県の豊田市には既に総戸数のうちおよそ半分近くが外国人となっている、そんな団地が存在します。知る人ぞ知る 保見団地。幸いにも?ここは分譲棟は少なく多くは賃貸棟のようですが、それでもかなり問題があるようです。かつては日本人住民とブラジル人住民が対立を起こし、そこに右翼団体まで参戦し、暴動寸前まで行き、機動隊が出動する騒動にまで発展したらしいです。

最近では交流が進んでいるようでなによりです。南米、ブラジル経験者としては、ブラジルでは襲われた経験こそあるもののブラジルに対して総じて良い印象があるので、平和的に地元の人たちと融合しつつ、かつブラジルらしさを前面に出したコミュニティが出来上がれば面白くて良いなと思います。またフィエスタやカルナバルなどのイベントなどが催されれば、それがまた話題となり多くの人が集まれる場所になるのになー、なんて勝手な妄想をしています。

南米まで行くのは、飛行機で30時間以上かかり大変なので、ちょっとしたブラジル小旅行気分が味わえるこの保見団地は貴重な存在なのかとも思います。またこの保見団地内にはブラジル人や外国人が利用しやすい外国食材を扱ったスーパーが存在し、懐かしのガラナジュースが売っているのでそれもまたありがたい存在でもあります。