タイのチェンマイで初めてできた外国人の彼女6

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タイのチェンマイにてPと知り合って関係を深めていったある日。店外で会うようになってから数日後のこと。歴史的な大災害が発生しました。そう。あの30万人以上の死者を出した悪夢、スマトラ地震です。あの地震が起こった時、私はチェンマイにいました。基本的に海外に長期滞在するときには日本大使館に居住を知らせる必要があります。が、私はしていませんでした。

そのため連絡の取れない在タイ日本人、つまり日本を出国してタイに渡航しているけど連絡の取れない邦人として、行方不明邦人リストの中にどうやら私も加わっていたようでした。後日そのことに気づき日本に電話した時には親に激怒されました。捜索願を出そうかと思っていたそうです。本当にごめんなさい。

ちなみにスマトラ地震においてタイで最悪の被害を出したのはプーケット。実はあの年末に友人がプーケットに行くことになっていました。そのことを知っていたので心配になり電話をかけてみるも繋がりません。まさか・・・と思っていると後日友人から折り返しの連絡がありました。ただ単に充電が切れていただけのようでした。

何でも彼女と一緒にプーケットに行く予定だったのが、当の彼女と大喧嘩をして急遽プーケット行が取りやめになったということでした。命拾いしたわーと笑いながら言っていました。そんなスマトラ地震。基本的にタイは地震とは縁もゆかりもない国です。その中でも特にチェンマイはバンコクから北に700㎞行った山間の場所になります。当然地震なんて過去にも経験なんてありません。

しかし、このスマトラ地震ではチェンマイも多少でしたが揺れました。日本人なら気が付かないくらいです。震度1とか2くらい。しかし、地震慣れしている日本人はともかく、地震体験が初のタイ人は相当驚いたそうです。それはそうでしょう。大地が揺れているわけですから。まさにこの世の終わりが来たのかと思ったそうです。

ちなみに当の私ですが、スマトラ地震が起こった時。チェンマイにて、ちょうどと言うか、いつものように、と言うか、まあ酔っぱらっていたので、地震で揺れてるんだか酔っぱらって体がふらふらしているんだか分からない酩酊状態だったのでよく分かっていませんでした。しかし、そんなことがあったためか、Pは過剰に地震に対して恐怖を覚えるようになりました。

ある日のこと。Pと一緒にあるホテルの屋上のテラスレストランで夕食をしている最中、Pが地震が怖いからこの店は早く出ようと言い出したことがあります。私は笑いながら、タイは地震なんてもう来ないから大丈夫でしょ?と言いましたが、彼女は、もし、また来たらどうするの?こんな高いところで地震が来たら下に落ちちゃうでしょう?とか言い出しました。

せっかく予約取ったのになー、とも思いつつ食事もそこそこにその店を後にしました。まあ、そんな歴史的な大災害を異国の地で経験しつつも、彼女との仲は日に日に順調に、かつ深くなっていきました。