ヴィエンチャンで過去の自分とすれ違う。
ラオスの首都ヴィエンチャンにて。コープビジターセンターを見学した日の夜。再び夕飯を彼女と一緒に取ることにしました。しかし、その日は前夜に一緒だったドイツ人のカールは見当たらず、その代わりに彼女がラオスのルアンパバーンで一緒だったという若い日本人の男の子が一緒でした。聞くと大学1年生とのことでした・・・懐かしい。20年くらい前の自分と同じ。
そうか。自分も昔こんな感じだった。さすがに頭にタオルは巻いていないか。なぜか私がバックパッカーをしていた20年近く前は皆が皆揃いも揃って頭にタオルをまいていました。あれはいったい何だったのでしょうか?彼に話を聞くと現在東南アジア周遊中で、シンガポールからマレーシアを北上し、タイに入り、タイを北上してチェンマイ、チェンライと抜けて、ラオスのルアンパパーンへ入ったとの事でした。
それで昨日ヴィエンチャンに着きました!でも貧乏旅行をしているから今日の夕飯はケバブだけなんです!と笑う彼を見るとまるで若いころの自分を見るような気持ちになりました。弟?我が子?を見るようなそんな微笑ましい気分になり、そうかー、頑張れー!なんて話を聞いていました。
どうやら彼女も私と同じような、と言っても彼女は28歳とまだ若いのですが、気持ちだったようです。お互いアイコンタクトで言葉を発する必要もなく、いいよ、夕飯くらいおごるわ!となりました。遠慮する若い彼に、何も言わずおごられとけ。年上に恥かかせるな!とちょっと格好つけて言い、ついでに彼女の分も含めておごったるわと、結局全ておごることにしました。しかし、こんな気持ちの良いおごりは久しぶりのことでした。
その日の夕食は適当にご飯を頼んでビールで酒盛りとなったのですが、彼の旅の話を聞いた手前、私の海外旅行の話にもなり、自然と私がかつて数十カ国近く旅行したことも話していました。彼は私の話を聞きたがりましたが、いかんせんこの年になると昔は良かった的な話や説教クサくなりがち。そうならないように細心の注意を図りながら話しました。
特に今では行けなくなってしまった中東の話や、かつての日本人パッカー界にあった、裏チベット旅行やエジプトのピラミッド登頂のような、暗黒旅行話に彼は驚いているようでした。また、やはり南米は彼にとっても憧れの旅行先のようで、食いつくように私の話を聞いていました。
今回のラオスのヴィエンチャン滞在の目的はあくまでビザ取りがメイン。しかし、昔を懐かしんで久しぶりにバックパッカー気分を楽しむ、という裏テーマもありました。しかし、まさかこんなにピンポイントに、まるで昔の自分をみるような、過去の自分を投影できるような若いバックパッカーと出会えるとは思いませんでした。裏テーマまでがこんなに充実できて、思わぬ楽しい滞在となりました。