タイで出会ったナチュラルボーンストーカーの日本人1

Pocket

私が海外を放浪していた時、色々な国で色々な人との出会いがありました。特に私がバックパッカーをしていた今から20年近く前は、海外で出会う人には奇抜な人が多かったと思います。そんな変人の一人に、タイのバンコクで出会ったという男の子がいました。

Yは、多少若年メタボでしたがパット見はごくごく普通でした。確か年齢は私の1つ?2つ?下。まあ、パーソナルスペースが狭く、ちょっとがつがつ来ますが、ひょうきんな後輩というか子分肌の奴でした。

しかし、そんなYに初めに違和感を持ったのは彼からのメールでした。というのも彼からのメールには句読点が一切ありませんでした。そして改行もありません。文章が途切れることなく、改行されることなくつらつらと書かれたメールが送られてきました。おそらく誤字脱字のチェックもしてないようで非常に読みづらい。

まあ、それでもこの時は、ああ、変わったやつなんだなー、と思っただけでした。が、こいつはおかしい、と本格的に気づかされたのはチェンマイでYと行動を共にした時のことでした。彼はタイに頻繁に訪れており、そして毎回バンコクはそこそこに、すぐにチェンマイに向かっていました。その理由を私はチェンマイで彼と合流してから知りました。どうやらYはチェンマイに好きな女の子がいるようでした。

そんなある日。Yがどうしても紹介したい娘がいるからと私をチェンマイのナイトマーケットのあるお店に連れていきました。その店は、ナイトマーケットのフードコート近くにある土産物のお店でした。そこで働いている?経営している?女の子が、ユンピン、というタイ人の女の子でした。

ユンピンは中華系の血を引いているらしく、すらっとした綺麗なお姉さん系の美人さんでした。店に着くとYは親し気にユンピンに話かけ、私を紹介しました。Y曰く、ナイトマーケットを観光中たまたまユンピンと出会い、仲良くなったとのことでした。その後、小一時間彼女の店で彼女と会話をしていました。

そして、それからというもの私はYと毎日のようにナイトマーケットのユンピンのもとに通うことになりました。行っても特にすることもなく、彼女の仕事の邪魔になっていることは目に見えていたのですが、Yがどうしてもと行きたがったので仕方がありませんでした。そして数日後。バンコクより別の日本人の友人がやって来ました。するとまたしてもYはその友人をユンピンに紹介していました。

初めは嫌々Yに付いて行った私ですが、さすがに連日ユンピンの店に通っていれば、彼女と仲良くなります。気づけば自然と彼女と話す仲になっていました。ちなみに彼女は日本語はできませんでしたが、幸いにも英語は堪能だったので会話は成立していました。