海外移住日記第50話 入社すぐにワンオペ開始

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研修を始めて気づいた違和感続き

会社で研修を始めて気づいた違和感。それは日本人とタイ人スタッフの微妙な関係性でした。もちろん私たち日本人はタイで住まわせてもらって、働かせてもらっている立場。そんなことは重々承知しています。だから別に待遇自体に不満があるわけではありませんでした。上司がタイ人だろうが何人だろうがそれは特に何も思いません。

しかし、そうじゃなくて、会社のシステムとしてちょっとこの会社はおかしいことに気がつくことが多々ありました。まずこの会社の顧客の99.9%は日本人です。そして、その対応する顧客数は常時2000人近くいます。なのにも関わらず働いている日本人は7人+役員2人だけでした・・・いやいやこれ絶対的に数が足りないだろう!

それでは日本語を理解できるタイ人がいるのかと思いきや、1人だけでした。この日本語が理解できるタイ人は私たち日本人スタッフの上司に当たったのですが、結果このタイ人女性が休暇を取ると全く仕事が進まなくなるという、システム上の重大な欠陥がありました。

さらにその日本語のできるタイ人スタッフは現場に出るわけではありません。2000人近い顧客を実質7人で回すわけです。会社として日本人の趣味嗜好をかなり研究しているのは良い。しかし、その一方でリアルな日本人顧客への対応、つまり日本語対応の点を言うと軽視しているとしか思えませんでした。

もしも、たった7人しかいない実働で働く日本人スタッフが辞めてしまうと会社は即回らなくなります。少なくとも全館でクレームの嵐になることは目に見えている。何故かと言うと、日本人スタッフ常駐、日本にいるときと同じような安心、というふれこみ・キャッチセールスでセールスをしていたからでした。

お客からすれば、日本人、または日本語を使えるスタッフが常駐し、日本と変わらないサービスを受けられるからと契約したのに何だこの薄いサービスは!ということになりかねます。この状態、急に一人でも長期離脱しようものなら一気に崩れるこの綱渡りの体制。ギリギリじゃね?というのが私がすぐに抱いた印象でした。

まあ、そんなことを言いながらも今までこの体制でやってきたのだから大丈夫だろう・・・そう思った私が浅はかでした。と言うのも私の研修中にまさにそのまさかの出来事が起こったのでした。それはまだ研修を始めたばかりでよく分かっていない状態の時。突然一人の日本人スタッフが身内の不幸で長期休暇することになりその結果、3週間にわたり一つの館を管理させられることになりました。まさかそんなことになるとは夢にも思いませんでした。