海外移住日記第57話 日本のサービス業界は神レベル

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タイの高級アパートのサービスは日本のコンビニクラス?

シラチャでの新しい仕事はある意味思っていたとおりでした。ただ一つ違っていたことと言えば、何といっても日本人とタイ人の仕事観の違いでした。というと大げさに聞こえるかもしれませんが、実はそれこそが大きな壁となりました。私が勤めていた会社の従業員の質はなかなかに低いものでした。

というのも、フロントが仕事中に勝手にスマホから音楽を流す、ラインをする、オフィスでも好き勝手に音楽を流す、仕事中にコンビニに行く、大声で話す・笑う、などなど枚挙に暇がありませんでした。およそ日本の会社のオフィスでは考えられないような現場でした。従業員の室は日本のコンビニ以下かもしれません。

しかし、私の中に彼らに、接客業を、サービス業を、分かってもらおう、直そう、矯正しよう、とかいう考えはまったくありませんでした。いくら、日本人専用、日本と同様のサービス、を謳っていても、しょせん我々は異邦人。タイに住まわせてもらっている身。郷に入っては郷に従え、これがタイの常識ならば、私の持つ日本の感覚は非常識になるわけです。

そもそも根本的に私には日本人独特?の企業精神みたいな、会社のためにみたいな感覚が欠如していたのかもしれません。とりあえず自分に火の粉が降りかからない限りどうでもいい。そんなタイ人の行動を全て見過ごそうと思いました。まあ、どちらにしても私には彼らタイ人を指示する立場にありませんでした。私は彼らの上司じゃありません。

ちなみにバンコクで研修をしている間、そこの日本人スタッフの中にはそんなタイ人の良く言えば自由な、悪く言えばだらだらしない姿勢を何とか矯正しようと頑張っている人がいました。しかし、見事にタイ人スタッフに嫌われていました。やだ、あの人怖いとか言われていました。

・・・・・怖いじゃねーよ、と思いましたが、こちらに害が及ぶのを避けたい私としては、我関せず、へらへらするという最終手段を取って聞いていました。言い分としてはその人の言い分は正しい。しかし、その人はその人で、かなり問題がある人で、タイ人同様日本人スタッフからも嫌われている人でした。

そのため彼の側に立ってフォローする人は日本人にもタイ人にもいませんでした。当然、私もその気は全くありませんでした。嫌われながら、そしてその人自身もタイ人を嫌いながら、孤軍奮闘する姿をただただじっと見ていたものでした。私のシラチャでの仕事はそうしてはじまりました。