しかし彼女とのそんな甘い日々も長くは続きませんでした。結局は付き合って3カ月ほどで別れることになってしまいました。きっかけはごくありがちでした。そう、すれ違い、でした。そうなった理由として彼女が待望していた小学校での教師の仕事が、シーアイランド、という場所で決まってしまったこともありました。
シーアイランドは私の暮らすバンクーバーのチャイナタウンからかなり距離が離れていました。そのため遠距離?恋愛になってしまったことが理由の一つになります・・・しかし、これはただの言い訳かもしれません。そもそもカナダのバンクーバーで出会っておいて距離が離れたもくそもないと思います。
正直私自身どこか腐っていたということもあると思います。当時の私はマッサージにどっぷりで、自分のマッサージの力があればどこででも働けると思っていた時期でした。それがさくっとバンクーバーでかなわぬ夢となってしまいました。バンクーバーでは一応マッサージの仕事をしていましたが、それはあくまでサポートで期限付きなものでした。とても納得のできる現状ではありませんでした。
将来どうしようか・・・と途方に暮れてもんもんとする毎日を送っていました。そんな中、自分のやりたいことを順調にしている彼女が隣にいました。もちろん彼女のことは応援して我がことのように私も喜んでいました。
しかし、その反面俺は一体何をしているのだと思い悩んでもいました。俺ももうすぐ30歳だぞ。マッサージがだめならもっと堅実で実現可能なことをやらないといけないんじゃないか・・・などと思う日々が続いていました。
おそらく上記のようなことが遠因ではなかったのではないかとは思います。そして少しずつ、そして確実に彼女との距離は離れていきました。まあ長々語ってきましたが、世界中どこにでもあるような、ありふれた別れの一つなのかもしれません。
そして結果は自然消滅という形で終わりを告げることになりました。またちょうどこれくらいの時期から私の中で、もうマッサージには見切りをつけなければいけないな、と思う様になっていました。そして今まで情熱をもってやっていた、やりたいと思った事が薄れてきて、さてこれからどうするかと人生に途方に暮れるようになります。