バックパッカー×世界遺産×ジブリの関係性

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バックパッカーと世界遺産とジブリ映画の関係性とは

バックパッカーとして海外を旅行中。旅先で出会ったバックパッカー同士、飲みの席での酒のつまみの一つとして、必ずといっていいほど世界遺産とジブリ映画の関係性についての話が出てきます。それはつまり、ジブリのあの映画のあの町は実はあの国のあの町をモデルにしたものだ、といった類の話題。それが必ず上がり、かつ論争にまでなったりします。

例えば・・・紅の豚 の舞台となっている町は、クロアチアのドブロブニクに違いない、そして秘密基地は、メキシコのマリエタス諸島だ。

千と千尋の神隠し に出てくる 油屋 台湾の九份に違いない。いや、本当は愛媛県の道後温泉本館の方だ。

魔女の宅急便 に出てくる町は、スウェーデンのストックホルムに違いない。いや、本当はトルコのイスタンブールだ。いや、違うトルコのトラブゾンの方だ。

などなど各作品とも諸説あるのですが、このような話がバックパッカーの間で夜な夜なされています。”あそこ実際に行ったけど、あの映画の町そのものだったよー”なんて会話を皆したり顔でしていたりするわけです。

そんな中、もちろん私自身も実際に訪れたことがある場所がいくつかあります。そのうちの一つに 風の谷のナウシカ の風の谷のモデルとなったと言われる場所、パキスタンのフンザ があります。6000m級の山が連なるヒマラヤ山脈に囲まれた渓谷にあるフンザは、桃源郷とも呼ばれ、不老長寿の町としても知られています。

フンザは、4月になると杏の花が一面に咲き乱れ、その景色はまさにこの世の楽園です。そしてその光景はまさに風の谷そのものでした、と個人的には思っています。ちなみにパキスタンには、遠路はるばるフンザに行く目的のためだけに行きました。フンザで出会った日本人バックパッカーも当然フンザが風の谷のモデルである、という噂を知っていました。

彼と一緒に風の谷のナウシカの劇中に出てくる名言、”こんなに世界は美しいのに。こんなに世界は輝いているのに・・・”と大学生の自分と30歳近い大人でナウシカごっこをやったことは、今でも良い思い出です。ちなみにこの風の谷のモデル、パキスタンのフンザ以外にも、オーストラリアのカタ・ジュタと呼ばれるところもモデルではないかという噂があります。

そしてもう一つが、天空の城ラピュタ に出てくる ラピュタ城。ラピュタ城のモデルに関しては諸説がかなりあります。まず一つはイギリスのウェールズ地方にあるカーナヴォン城。そしてもう一つがシリア西部にあるクラック・デ・シュバリエ

2013年には空爆で一部が破壊されてしまい、さらについ最近までアホのISISなどが暴れまわり、もう行くことができなくなってしまうのだろうかと危惧していたシリアの世界遺産。元々は十字軍が遠征時に建築したヨーロッパ様式の美しい白亜の城です。

ここにも実際に行ったことがあるのですが、感想としては完全にラピュタ城そのものでした。近隣のハマという町から向かったのですが、道中のセルビス(乗り合いワゴン)は日本人が4人も乗っていました。しかもそのうちの一人はギターを持っていて、遺跡の中で天空の城のラピュタの歌をギターで弾いていました。

また、カンボジアにある世界遺産、アンコールワットのタ・プロームもラピュタ城のモデルの一部になっているのではないかと言われています。タ・プロームは巨木の根によって遺跡が浸食されている遺跡なのですが、その巨木に喰われている様が、まさにラピュタの城そのものだと噂されています。

まあ、あくまでバックパッカーの飲みの席の話。真偽は別として、冗談半分、面白半分で皆語り合ったものです。そんなバックパッカーの”ジブリのあの映画あの町がモデルなんじゃないか説”は実際にモデルとなった場所を正確に知るのが本当の目的なのではないと思います。ただ単に訪れる理由が欲しいだけ。そして話のネタが欲しいだけ。

要するに”ジブリのあの映画のモデルになった場所行ってきたよー” ”本当あの映画そのものの風景がそこにあったよ!”と自己の体験談として、自慢話がしたいだけ何だと思います。正直その説が別に全然違っていたってよい。実際に行ったことも見たこともない人から、それはジブリや宮崎駿が公式に否定しているよとか、言われたって関係ありません。だって実際にその場所に行ってみたら、こっちはそう思ったんだから。

もっと言ってしまうとバックパッカー内では、ここはあの映画のモデルになってるんだよね、と現地で知り合った旅仲間と酒を飲みながら話がしたいだけだったりもします。もうそれだけで実は満足していたりします。だって楽しい旅をしたという目的は果たしているのだから。



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