ハワラの様に世界中に散らばる日本人同士が助け合えるシステムが欲しい

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華僑、印僑、ユダヤ系、メキシコ系、そしてイスラム系。世界には、同じ国や民族にルーツを持つ人たちが肩を寄せ合い助け合い生きています。そしてそのための組織・互助会があります。遠く自分が生まれ育った国を離れて暮らす彼らは、助け合って生きているわけです。

突然ですが、ハワラ、という言葉をご存知でしょうか?ハワラとは、

中東やアジア・アフリカのイスラム社会で中世から広く利用されている独特の送金システム。仲介業者に金を預け、海外などで別の業者から受け取る仕組みで、銀行よりも手数料が安く、出稼ぎ労働者が郷里への送金などに利用している。最大の特徴は互いの信用を最優先し、約束文書や記録が残らないこと。テロ組織が資金調達に利用しているとの指摘もあり、米政府が監視を強化している。

引用:共同

要するに煩わしい手続きなしにさまざまな場所に送金できる仕組みのことをいいます。それは仲介人の信頼、という原始的な方法で成り立っています。科学が進歩したこの現代で何とも皮肉な話だと思います。

ハワラとは、そんな世界に散らばるイスラム系の人達が、お互いを助け合うために生まれた知恵であり、作られたイスラム社会の送金システムになります。しかし皮肉なことにこれが今では強力なマネーロンダリング機構へとなっているわけです。かつてはアルカイダ、そして今ではISISの資金源ともなっている(と言われている)仕組みとも言われています。

このようなシステムでISISが手に入れた現金を持っていく場所は銀行ではありません。このシステムは匿名性が高く、銀行にお金の流れを知られたくない犯罪者からすればとげも便利なシステムとなります。

その反面、送金を突き止めたいと考えている側からすれば、追跡が難しくやっかいであるわけです。そのためテロの温床、資金源とも言われています。この問題が根が深いと言うかややこしくしているのは何といっても犯罪者だけでなく“普通の”人も利用しているという点です。だからこそ不正なお金の流通のみを見つけることが難しくさせています。

こういったネットワークには血縁や地縁に基づいた長い歴史があることが多いです。それは別にイスラム系に限りません。この方法は字面にするとまるで地下銀行のような、そんな犯罪の香りが感じられるかもしれませんが、正当な理由で使われることもよくあります。

突然何を言っているのかと言うと・・・こんなシステムが世界中に散らばる日系人の世界でもあればなあ、とふと思ったわけです。世界中散らばる日本人同士が相互互助・相互扶助できるようなシステムがあればいいなと。

別に来年フィリピンとドイツ旅行を計画していて、お金をどうやって持っていこうかなと考えていて、両替するのとか、クレジットカードのキャッシングするの面倒くさいなーと思ったからでは決してありません。

少しだけ思うのは、どちらかと言うと海外に行くと日本人はドライになります。郷に入っては郷に従え。これを守ろうとする日本人の行動は美徳ですが、もう少し密な関係性があってもいいのではないでしょうか・・・

別に決して現地に融合しようとせず中華街を作る中国人や、旅の恥は大搔き捨て、と傍若無人に振る舞う韓国人のようになれとは言いません。もうちょっとだけ、困った時だけでも助け合える相互扶助なシステムがあってはどうかなとふと思いました。



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