中東旅行記6 中東では食事に苦労する

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エジプトで、というか中東旅行中で困ったこと。それはなんといっても食事でした。カイロにはさすが観光地ということもあり、まだたくさんのレストランがありました。しかし、高いお金を払って美味しいものを食べるのは、当時のバックパッカーであった私の矜持に反していました。

やはり地元のローカルな料理で美味しいものを食べたい。・・・しかし、中東ではそれを見つけるのが難しい。アジアであればよほど運が悪くなければ、屋台だろうが、食堂だろうが、どこでも美味しいものが食べられます。しかし中東は、正直に言って美味しいものが気軽に食べれませんでした。

ちなみにエジプトでローカルでリーズナブルな料理といえば、何といってもコシャリです。コシャリとは、ごはんとマカロニと豆の上に、トマトソースがかかった国民食です。カイロにはそこら中にこのコシャリの屋台やら食堂がありました。日本でいうと何でしょうか、ラーメンとか、うどんとか、牛丼とかの地位になるのかなと思います。

あくまで主観になりますが、これがまた美味しくないのです。と言ってしまうとエジプト人に怒られるかもしれません。厳密にいえば、初めの一口二口は大丈夫なのです。しかし、その後ピタッとスプーンが止まります。マズイわけではありません。吐き気を催すものでもない。ただただシンプルに食が進まない・・・

アフリカ辺りを旅行してきた旅人ならば、美味い美味い言って食べれるかもしれません。しかし、私は世界の美食大国日本からやってきたジャパニーズ。また、かつて旅した国もいつでもどこでも安い値段で美味しいご飯が食べられるアジアの国々。

そんな食に恵まれたところから来た私には、とてもじゃありませんが、コシャリは完食できるものではありませんでした。私が入ったところがたまたま美味しくなかったところなのかもしれません。しかし、その後も何度かコシャリにチャレンジしてみましたが、美味い!と感じることはありませんでした。

個人的な主観ですが、イスラム圏にはあまり外食の習慣文化がないように感じました。そもそも飲食店が少ないです。そしてお店や料理人に美味しいものを作ってやろう、消費者に美味しいものを提供しよう、という気概がなさそうです。またお客はお客で、美味しいものを食ってやろう、という意欲が日本などに比べて薄い気がしました。まあ日本が変態的に追求しすぎという側面もあると思いますが・・・

ちなみに過去にイスラム圏を旅行して美味しいと思った料理は、モロッコで食べたタジンだけでした。あとシリアで食べた鳥の丸焼きも美味しかったです。ちなみに私たちはあれをグルグルチキンと言っていました。ただ鳥を焼いただけ、素材の味を存分に生かしただけのものが、果たして料理なのかと言われると疑問ですが・・・。

正直、中東旅行中の料理は、楽しみで食べるというよりも、ただ単に栄養補給、旅を続けるパワーとするために口に入れるだけの苦行のようになっていました。そんな中東旅行中は、各国各地各宿にある情報ノートの中で食事に関する情報を皆血眼になって探していました。やはり皆、同じように食事に困っているのだなと思いました。



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