中東旅行記19 ダマスカスの彼女の家に到着

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タクシーから降りて見上げた彼女のアパートはなかなか高そうなアパートでした。というか周りには大使館がたくさんあるエリアでした。そこここにSP?みたいなごっつい眼光鋭い人が立っていました。

これが青年海外協力隊の隊員があてがわれている住居か・・・なるほど我々の税金はこういう風に使われているのだな。思わず、そう思ってしまいました。部屋に入るとそこは広々としたリビングを有する2LDKの間取りの部屋でした。一人暮らしなのに何故2LDK?

元不動産営業マンの感覚でいうと、70~80㎡の広さはあったと思います。そして少し広めのベランダからはダマスカスの美しい夜景が・・・ちょっと恵まれすぎじゃない?そう思いましたが、口には出さず、飲み込みました。惚れた弱みです。

そういえば彼女からはお使いを頼まれていました。彼女は山下達郎が好きだったので、その新譜を買ってきてほしいといわれていました。CDを手渡すと、ありがとう、といわれお金を出そうとしました。

ここは一丁男気を見せるところだわ、そう思い、ああいいですよそれプレゼントです、と噛まずに言えました。しかしそんな私の儚い男気も、ああいいいい!払う払う、と一蹴されてしまいました。

こちらも食い下がり、いやいいですよお土産で、いや払う、ともう1ラリー続けてみたものの何かおかしな空気になりそうだったので、結局対価を受け取ってしまいました。そうだった確かに彼女はどちらかというと姉御肌な女性でした。

人におごられる、ましてや年下の私におごられる、そういうことはあまり好きじゃなさそうなタイプの女性。また当時私はまだ大学生で明らかに貧乏バックパッカー然としていたのもあるのかもしれません。

しかし当時の私といえば、好きな人にプレゼントも渡せないのか、と軽く落ち込んだのも事実でした。まあそんな感じで出鼻をくじかれた感じのスタートを切りましたが、状況的には、異国の地、しかも場所は中東シリアのダマスカス。

そんな活字にしても現実感のない場所のアパートに若い男女が二人っきり。しかも相手は私が当時好きだった女性。急にドキドキとしてきました。メールではあんなに軽口をたたけていたのに実際に目の前にすると全く会話が弾みません。

うーん、居づらい・・・かと言って彼女とどうにかなりたい、なんてことも全く思っていませんでした。今さらながら当時の彼女への気持ちが何なのかがわかりません。好きだったのは間違いないんですが・・・

まあそんな感じでダマスカスでの滞在がスタートしました。