海外に住んでいた時に経験した命の危険~チェンマイのサムライ

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元バックパッカーの私が感じた命の危険。

何の因果か今やタイに居を構え、P・Tのような生活を送っている私ですが、今から20年ほど前はバックパッカーとして海外を放浪していました。その時には40か国ほど旅行した経験があります。

最近では海外でのテロや誘拐のニュースが日常茶飯事で流れ、日本人が海外で犯罪に巻き込まれる、または日本人自体が、犯罪のターゲットにされるようになることも出てきました。これから海外旅行に行く、または移住する方は、訪問国の治安状況に敏感になり、どの国が危険なのかを気にする人も増えてくると思います。

私がバックパッカーとして海外を放浪していた20年近く前と今では、政情や状況が大きく変わっていることと思います。その頃より治安が改善されたところもあるでしょうし、逆にあの頃より悪くなったところもあると思います。

クーデターが起きて国が分裂したところもあります。ISISが暴れまわっているところもあります。難民が押し寄せているところもあります。今回の話は、あくまで私が個人的に体験した実話になります。

タイのチェンマイ

チェンマイは、私が今まで一番長く住んだ海外の町になります。まあ、もう少しすればパタヤが抜くことになると思いますが。チェンマイと言えば、気候が温暖で、物価が安く、ほどよく都会で田舎。ゆったりとした空気が流れるのんびりとした街です。およそ危険とは程遠いと思われるこの町で私は2度危険な目に遭いました。

そのうちの一つが、チェンマイのサムライ。でした。それは私がタイのチェンマイに滞在していた今から13年ほど前のこと。当時チェンマイには、サムライ、と呼ばれる、刃物を持って金品を奪う、ギャングのようなチンピラがチェンマイを縦断しているピン川から、東側一体を中心に我がもの顔で暴れまわっていました。

字面だけ見るとまるで冗談のような話なのですが、本当の話でよくニュースにも出ていました。ともかくこんなところで、サムライ、という言葉を使われるのは我々日本人からすると、大変不名誉というか腹立たしい限りでした。

しかし、そういう私もこのサムライとニアミスをした経験があります。それは、その当時付き合っていた彼女とチェンマイ鉄道駅近くをバイクで走っている時のことでした。それまでキャッキャッいいながらタンデムしていたのに突然後ろに乗っていた彼女が軽く叫び声をあげました。すると突然後ろの席から手を伸ばしアクセルを全開に開け始めました。

何何?どうしたの!?驚いて尋ねると、いいからちゃんと運転して、と。それからしばらくその状態でバイクを走らせ、大通りに出て人がいるところまで来ると、彼女はやっとアクセルから手をはなし、ほっとしたように言いました。さっきサムライがいた、と。襲われるところだったと。

初めは冗談かと思っていたのですが、彼女の蒼白な顔を見ると本当に危なかったのだなと思いぞっとしました。ちなみに私はニアミスくらいで済みましたが身近なところでいうと、友人の彼女がこのサムライに襲われて、刃物で切り付けられ、腕に障害が残るほどの大怪我をしたことがあります。

今でこそ笑い話として話せますが、当時は私を含むチェンマイに滞在している日本人や外国人だけでなく、地元のタイ人にも恐れられており社会問題にすらなっていました。静かで穏やかなチェンマイには似つかわしくない血生臭い出来事でした。