エジプトの暗黒旅行
※この話はあくまでもフィクションとしてお読み下さい。
日本人バックパッカーはイカれている。そう聞くと意外と思われるかもしれません。概して日本人とは、交渉せず、カモであり、おとなしく、ゴミ拾いなんかして礼儀正しい旅行者、そう思われがちです。確かにそんな側面はあります。
ホテルからチェックアウトする時に部屋を掃除してから出るのは世界広しといえど日本人くらいかと思います。確かにそう。でもそんな日本人旅行者と相反する立場にいる日本人旅行者がいます。それは極地を旅行する日本人旅行者。つまり治安の悪いところや情報が行き渡っていないところ、そんなところを旅する日本人旅行者のことです。
こんな話があります。
イギリス人は英語圏しかいかない。
フランス人はフランス語圏しかいかない。
ドイツ人は英語もフランス語も話せるからどちらにも行く。
日本人は英語もフランス語も話せないからどちらにも行く。
そう。どこの国にも頭のイっている旅行者はいます。その中でもトップクラスにおかしいと言われているリストの中にばっちし日本人も入っています。あいつら頭おかしい、と。そんな頭のおかしい日本人の考えた、黒旅行、といわれるものが世界各地にあります。
一つ質問です。エジプトのギザにある世界遺産のピラミッド。その頂上から朝日って見たくないですか?見たいか、見たくないか、で言えばそりゃ皆見たいかなと思います。見れるものなら。でもそんなことは不可能です。ギザのピラミッドといえば世界遺産。それも世界遺産の中でもトップクラスにある人類の宝です。それをよじ登って頂上まで行く。国際問題ものです。そう今なら。
でも昔。今から20年前の頭のおかしい旅行者は思いました。ピラミッドに登りたい。そう思った頭のおかしい旅行者は、それ以外のこと(エジプトの法律とか倫理的なこととか、人類の宝とか国際問題とか)はもう頭にはありません。あるのはどうやって登るかのみ・・・
そんな願いを形にしたのがこの、エジプト・カイロの黒旅行。これはあくまで今から20年近く前の話です。その詳細な一連の過程を紹介していこうと思います。ただしこれから書くことは“あくまで”私とは無関係であり、架空、妄想、もしくは他人から聞いた噂話の類とお考えくださると幸いです。というよりもあくまでもフィクションとしてお読み下さい。