海外移住日記第105話 ゴキブリなみに嫌いだったタイ人スタッフ

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これは完全に主観による独断と偏見の感想になります。当時私がタイの会社で働いていた時のこと。同じオフィスで働いていたタイ人の女性スタッフの中にとても苦手な人がいました。個人的に苦手、というか嫌いな、性に合わなかったタイ人スタッフです。おそらく悪い子じゃない。多分。そのことは分かっているのですが、どうしてもダメでした。生理的にダメでした。

これはもう仕方がない。前世にあいつ敵同士だったのかもしれません。私はなぜか生まれた時から玉ねぎが嫌い。そして赤が嫌い。そんな感じでその子のことが苦手でした。ちなみにその子がどういう子だったかというと・・・身長は150㎝くらいと小さいのですが、まず太っていました。

特に下半身がプロ野球選手くらいありました。その割に一日中ご飯を食べていました。何かしら食べてました。しかも食べ方がいわゆるクチャラーで汚いのも嫌でした。そして一日中ご飯の話をしていました。

また仕事そっちのけで一日中化粧をしていました。下手なもの好きなのか?そうした最終的な化粧の仕上がりは、まるで般若のようになっていました。あれはマジでやっているのか、それとも笑いを取るためにやっているのか・・・笑ってもいいのか判断に迷っていました。

あと彼女の笑い方も気持ち悪いものでした。くせなのか何なのか、グフフフフと笑っていました。デビュー当時の篠原ともえみたいな。なぜそんな笑い方をする?一応性別的には女だろう?しかもメイクをするということは美に関心があるんだろう?いやでも一日中ご飯喰ってるから関心もないのか?病気なのか?・・・

・・・まあ正直それらを別に見なければ聞かなければ良いので別によいこと。しかし、一番嫌いで許せなかったことが、声がでかい、ということでした。オフィス内で大声。おそらく今これを見ている人が想像する職場での大声のおそらく300%はあると思います。魚河岸のせりと同等かそれ以上だと思えばわかってもらえるでしょうか。

そんな大声で朝からずっと喋っています。そして次の日もその次の日も。同じことをエンドレスで繰り返します。コンクリの厚い壁のあるオフィス内でのことなのに外にいるお客さんからオフィスがうるさいとクレームが上がるくらいの声量でした。

おそらくもし私が同じことをしたら1時間で声が尽きて枯れ果てるくらいの声量・・・逆に言えば、喉が尋常じゃないくらいに強いとも言えます。それは長所ともいえるかもしれませんが。だったら太っている体系もあるのでオペラ歌手にでもなればいいのに、と思わずつぶやいていました。

そうそう。歩き方も苦手でした。いつもズボンをずり上げながら歩いていました。体型的にも途中からあれはドワーフなのではないか?と思えてきました。“あれでトンガリ帽子と斧を持っていたら完全にドワーフだな”と想像してしまい一人で笑ってしまったこともあります。

そしてそんな風に一日中大騒ぎしている割に何の仕事をしているのかさっぱりわかりませんでした。というよりアイツは仕事をしていたのか?今だアイツが何の仕事をしていたのか分かりません。そんな苦手なスタッフですが、途中から嫌悪を通り越して狂気すら感じ始めました。それはそいつが定期的にあるキーワードにはまるということ。

アリガトゴザイマス~、オハヨゴザマス、チカチャ、などの単語をなんの脈絡もないところで突然発したりしていました。しかも一日中ずっと。途中から頭がおかしい、絶対何か病名のついているやつだ、頭のおかしい可哀想な子なんだ、と思い、気にしないようにしていましたが・・・

確かバツイチで小さい子供がいた彼女。当時、30手前くらいのはず。今ではもう会うことはありません。特に個人的に危害を加えられたことがあるわけではありませんが、人生であんなに人のことを忌避したことはありませんでした。

なぜ突然彼女のことを思い出したかというと、それは昨日何気なく漫画“テラフォーマーズ”を見たからでした。なぜ人間はあんなにゴキブリを嫌悪し、憎悪し、殺すのだろうか・・・そう考えていたらふと彼女のことを思い出してしまいました。


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