海外移住をする時に日本の不動産はどうすればいい?

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海外行くけど日本の家はどうしよう?

海外に移住して日本を離れるから家を売ってしまいたい。生まれ育ったマイホームだけれど、思い入れのある家だけれど、日本にはもう帰ってこないから、または戻ってきたとしても短期間だから。そんな短期間ならばホテル住まいで十分で家なんてもう必要ない。

管理にかかる費用や固定資産税、手間暇なんかを考えるともう売却したい。しかし売るっていってもどうしたらいいのかさっぱりわからない。いや、それが普通なんです。不動産の売買なんてほとんどの人は、一生に何度も経験するものではありません。

それでは家を売りたい時に、どうやったら大損せずに売ることが出来るのでしょうか?元不動産会社で勤めていた目線から、家を売る時にココは気をつけた方がいいよ!という点をお教えしたいと思います。

まずは自分の不動産の価値を知ろう

まずは自分の不動産の価値を知りましょう。まあこれはとりあえずは大体でいいと思います。不動産の立地、最寄りの公共交通機関への距離、土地・建物面積、築年数、など。近所の不動産屋のチラシやインターネットと比べて大体の金額を調べておきましょう。

基本的に日本の不動産の常識としては、よほどの築浅の建物でない限り、建物の価値はゼロもしくはゼロに近い金額になると思っておいた方が良いです。特に築古の場合、解体費用分を査定金額から差し引かれる場合もあるほどです。

次は何をすればいいのか?

一番最初に決めることは、貴方の不動産を不動産会社に対して、買い取ってほしいのか?それとも買主を探す仲介をして欲しいのか?になります。買い取りと言うのは、言葉の通り不動産会社が貴方の不動産を買うこと。仲介とは、不動産会社が貴方の不動産の買主を探すことになります。

・・・こう聞くと、買い取りしてもらうのが手っ取り早くて良いではないか、そう思うかもしれませんが、買い取りを専門にしている不動産会社でない限り、普通の不動産会社は買い取りは嫌がります。と言うかしてくれません。

何だかんだ理由をつけて、かなり無茶な条件をつけて仲介に持っていこうとします。不動産会社によっては、買い取りならこの話はなかったことに、なんてところもあります。ちなみに私が前勤めていたところはそうでした。なぜ不動産会社が買い取りを嫌がるのかについては別の記事を参照して下さい。

そんなわけで否応なしに、もしくは説得されておそらく仲介契約となります。仮に買い取りなんて話になったとしても貴方に提示される金額は、実勢価格の5割、なんてビックリするような金額が提示されることと思います。これはどこの不動産会社に話を持って行っても大して変わりません。

なのでよほど急いでいる、又はお金に困っている場合を除いて、不動産の買い取りしてもらう、という選択肢は外した方が良いと思います。皆さんが思っている以上に不動産の売却には時間がかかります。その為にも不動産の売却には十分な時間をもってとりかかった方が良いです。

どこの不動産会社に頼めばいいか?

結論から言うと、どこの不動産会社に頼んでも対して変わりません。ただどちらかと言われれば、大手の不動産会社の方が良いと思います。大手不動産会社に頼もうが、小さい不動産会社に頼もうが、売値に変わりはなく、そして手数料も3%と一定なので。

ではなぜ大手の不動産屋の方が良いかと言うと、大手の不動産会社は、既に潜在買い客(このエリアで、この金額で、この条件で)を大量に抱えていることが多いです。だからその分売りやすいのです。

不動産業者を選んだあとは?

そうか分かった。業者を頼んだ。それでは次に何を注意したらよいのか?まずは業者の出してきた査定金額に対して、あーそれくらいで売れるんだー、なんて妄信してはいけないということです。

全てのとは言いませんが多くの会社は、査定金額を絶対守ろう、なんて露とも思っていません。会社によっては、どうでしょうか?おそらく査定金額の7割くらいまでは落としても売主は大丈夫だな、なんて踏んでいたりします。何だかんだ理由をつけて説得できると。

売主の貴方の夢が広がるような金額を提示してくる理由。それは不動産会社の営業マンが是が非でも契約を取りたい、特に専属専任媒介契約を取るために多少高めの金額をつけてきます。とりあえずこの金額で契約だけしておいて、あとで値段下げればいいやと。

これには、専属専任媒介契約が営業マンの歩合やボーナスに影響してくる、という事情があります。もう一つは専属専任媒介契約という不動産の特色にもあります。これも別に不動産契約の記事を書いたのでこちらを参照してください。

それでは結局どうすればいいのか?無責任なようですが、全てを丸っと解決するような方法はないということです。不動産は、数千万から時には数億円動く人生最大の買い物、売り物になります。その為、そこから甘い汁を啜ろうと悪い会社や人間が集まってきます。

天に運を任せ、良い不動産会社とその営業マンに出会えるのを待つか。それでは人任せ過ぎて嫌だという場合は、時間をかける というのが、やはり一番の近道になります。あせらないことです。

特に悪質な不動産会社の場合、売主が焦っているかどうかを判断します。時間がない、すぐにお金がいる、と見透かされるとすぐに足元を見られます。その金額だったら売らないよ、と腰を据えるくらいの方が良いと思います。く分からないからと主導権を不動産会社に預けないことです。もちろん貴方の希望する売値が常識的な範囲内であれば、ですが。

メリットとデメリットを考えて決めましょう

日本に不動産を置いておくことのメリットは何でしょうか?やはり一番大きいのは帰る家があるという安心感だと思います。ホーム、拠点があるという精神的支柱的な存在感だと思います。または過去の思い出は取っておきたいというノスタルジックな思い。

それではデメリットとは何でしょうか?まず管理に関することがあります。人の住まない空家はすぐに汚れます。そしてその空家に誰かが住み着いたり、放火の対象になったりもします。それではその管理をどうするのか?友人・知人に頼むのか?業者に任すのか?それとも他人に貸すのか?貸すとしたらその管理はどうするのか?さらには住んでいないのに固定資産税がかかります。これが分譲マンションであれば、管理費や修繕積立金が毎月かかります。

不動産、特に住み慣れた家となると金銭的なことだけで割り切れるものではないですが、一つの家、一つの国に縛られずに自分の人生を楽に生きられる選択肢をしましょう。


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