不動産屋が買い取りを嫌がるわけとは?

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不要になった不動産を売却したい。

でも不動産の売却なんてしたことがないからどうすればいいのか良く分からない。

それじゃあ不動産会社に行って相談すると、買主を仲介します、と言われる。

思わずそんな面倒臭いことせずに、そっちで買い取ってよ、と言いそうになる。

しかし過去に不動産会社で7年働いていた経験から言わせてもらえば、

買い取り専門の不動産会社を除く、通常の不動産会社は、

買い取りを嫌がります。と言うか買い取りなんてしてくれません。

何だかんだ理由をつけて断り、仲介に持って行こうとしてきます。

それでは不動産屋が買い取りを嫌がる理由とは何か、説明していきます。

宅地建物業法

不動産に関する法律、宅地建物取引業法。これがまずは一番の理由になります。

この法律は不動産について個人を弱者、業者を強者ととらえており、

保護する観点から不動産業者に強い規制を強いています。

その縛りは多岐に渡るのですが、その中でも

金銭的な問題

まずは 消費税 の問題。

個人が不動産を売却する場合には消費税はかかりません。

例)3000万の不動産の場合

個人が売れば、3000万円のみで消費税はかかりません。

しかし一旦不動産会社が個人から買い取ってそれを売る場合、

売値+消費税がかかるため、3000万+240万(消費税)=3240万円

になり消費税の240万円分高い値段で売るなければいけなくなります。

登記代

不動産の登記代が余計にかかる。

不動産を購入した場合には所有権を移す必要があります。

その際に登記代というのがかかります。個人の不動産を仲介するだけならば、

この登記代は関係ないのですが、これが不動産業者が買い取る場合、

所有権を個人から業者に移さなくてはいけないため登記代が余計にかかります。

その費用は不動産や抵当権の有無にもよりますが、数万~数十万くらいになります。

またシンプルに買い取るためのまとまったお金がないというのもあります。

大手の不動産屋であればお金はあるかもしれませんが、

基本的に中小の不動産会社には、お客さんの不動産を買い取れるような、

まとまったお金を持っているところなんてほとんどありません。

瑕疵担保責任

瑕疵担保責任とは、対象不動産にすでに隠れた瑕疵(欠陥・キズ)があった場合、

売主が買主に対して責任を負うことを言います。つまりその瑕疵の修復をしたり、

仮に損害が発生した場合は、損害金を支払う必要があります。

一般的に個人が不動産を売る場合(業者は仲介のみ)瑕疵担保責任は、

1年以内で通常は1~3か月ほどになります。または特約によってなしにもできます。

それが不動産会社が買い取る場合、所有権が個人から業者に移るので、

その瑕疵担保責任は個人より重くなり2年になります。これは短くできません。

これは相当な負担となり現場の人間からすると、面倒臭いのです。

2年間も既に売却した物件のアフターフォローをしなければいけなくなります。

以上のようなことが原因で不動産会社は個人の不動産の買い取りを嫌がります。

なのでどうしても時間がない、今すぐにお金が必要だ、という場合は、

買い取りを専門にやっている不動産会社に依頼することになります。

この際注意して欲しいのは、買い取り専門の不動産会社は上記のようなリスクを、

背負い込むことになるのを分かったうえでの買い取りになるので、

当然出してくる査定金額は、思ったよりも厳しい金額になります。

おそらく実勢価格と言われる、いわゆる相場の金額の50%から、

売りやすい、すぐ売れそうな不動産であっても70%ほどの金額になると思います。

不動産を売る場合、皆さんの想像以上に煩雑な手続きが多く時間がかかるので、

時間に余裕をもって計画的に売却を進められることをお勧めします。