今や世界中どこに行っても売られているインスタントラーメン。世界を放浪していた時もこのインスタントラーメンには何度助けられたことか。貧乏旅行中だったにも関わらず、まだまだまともに料理ができなかった頃は、この世界中どこにでも手に入るインスタントラーメンで飢えをしのいだものでした。
中東に行っても、アフリカに行っても、南米ブラジルの黒人しかいない町のスラムのスーパーでも、日清のインスタントラーメンが売られていました。ちなみにブラジルのサルバドールのスラムの焦点にもなぜかカレー味やとんこつ味など、かなり種類が豊富に揃っていました。
外食があまり美味しくなく、自炊ばかりしていたブラジル時代は、ポーク味のインスタントラーメンに卵とニンニクと肉と野菜を炒めたものを入れ、スタミナラーメン、と呼んでほぼ毎日食べていたものでした。
私は現在タイに住んでいますが、タイでは市販されているインスタントラーメンのほとんどがトムヤムクン味になります。正直、時には日本の多種多様なインスタントラーメンが恋しくなる時があります。そして日本のラーメンと比べると、質も価格も比べようもありません。タイのように食にうるさい国ですらそうなのですから他の国は推して知るべしです。
そしてこのインスタントラーメンは日清食品の創業者、安藤百福氏によって発明されました。
安藤 百福(あんどう ももふく、出生名吳百福、1910年3月5日 – 2007年1月5日)は台湾出身の実業家、発明家。日本で「チキンラーメン」と「カップヌードル」を開発し、世界的に普及したインスタントラーメン産業の創始者となった。日清食品の創業者。位階は正四位。勲等は勲二等。
引用:wikipedia
たった100円にも満たないお金で、暖かくて、種類もたくさんあって、手軽に作れ、満腹になることができる。個人的には、もはやインスタントラーメンを超える発明なんて出てこないのではないか、そう思えてしまいます。と言うか今現在の世界の食糧難を解決の一翼を担っているのは、ほとんどインスタントラーメンのおかげといって良いのではないでしょうか。
「すべての人に十分な食料があれば、世界に平和が訪れる」
このインスタントラーメンという世紀の発明は、安藤百福氏の上記の崇高な理念のもとに発明されました。そして今では日本を飛び越えて、世界の飢餓をなくすという大目標すら見えてきています。
原爆を落とされても、領土を侵略されても、歴史を歪曲されても、怒りを見せなかったのに唯一、アメリカからの牛肉に脊柱混入で激怒した日本人。そんな食べ物以外では本気にならない日本人ならでは、といえる発明だと思います。