ヨーロッパ横断旅行記本編

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トルコのイスタンブール、トリブバン空港に到着したのはもう夕方でした。確か本来の予定ではお昼過ぎに着くスケジュールだったはずですが、たっぷり遅れてくれました。そんなトリブバン空港には友人が迎えに来てくれているはずでした。そう1年ぶりに再会するバックパッカー友達が・・・。

話はちょっとさかのぼります。それはヨーロッパを横断しようと思い立った大学2年生の頃。私はいつものように帰国後、複数のバイトをして旅の資金をかき集めていました。大学に入ってがっつり海外放浪にはまり、次の旅はどこにしようか迷っていました。しかし、まあそれが楽しい時間でもありました。

そして迷いに迷った結果、行先に決めたのはヨーロッパ。アジアはとりあえず周遊しました。それなら次はヨーロッパに行ってやろう。そんな軽い気持ちで行き先が決まりました。それからはなおさらバイトにいそしみ、軍資金をため、旅の情報を集めました。正直学業はそっちのでした。

そして待ちに待った夏休み。周囲はいまだ試験の真っ最中の中、私は一足先に休みに入り(必修の科目のみ試験を受け、一般科目のテストは捨てたものもありました)、一路ヨーロッパの玄関口、トルコのイスタンブールを目指しました。本当私はなぜ大学を卒業できたのか、今でも不思議でなりません。

旅の大目的は何と言ってもヨーロッパ横断。トルコのイスタンブールからイギリスのロンドンを目指す旅程でした。そう。お気づきの方もいるかもしれませんが影響されたのは、沢木耕太郎の”深夜特急”のヨーロッパ編。トルコからイギリスへ向かう旅路と同じになります。

まだあの頃は今のようにきな臭い香りのするイスタンブールではありませんでした。街全体が明るい雰囲気に包まれていました。そしてそんなトルコと言えば、親日国として有名です。街を歩けば、良いことなのか悪いことなのか分かりませんが、ジャパニーズ、アリガト、ナカタ、などと声をかけられれます。

そんなトルコは、東洋と西洋の境目にあります。一体アジアなのか、ヨーロッパなのか、アラブなのか・・・とにかく3つの人種と文化が交差する回廊となる国になります。そんなトルコをヨーロッパ横断のスタートの場所に選んだことは(深夜特急の影響がたとえなくても)ごくごく自然なことだったと思います。

まさか飛行機が3時間も遅延するとは・・・すっかり出鼻をくじかれたなー、なんて思いながらトルコ、イスタンブールの大地を踏みしめました。


深夜特急〈5〉トルコ・ギリシャ・地中海 (新潮文庫)