ヨーロッパ横断旅行記7 スペインで開催されるトマト投げ祭りに参加することにする

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異国の地。久しぶりに再会した友人とばったりイスタンブールで再再会し、そして今度は街角で同じ名古屋出身の女性旅行者と出会い、一緒にお茶をする。文章にするとなかなか素敵な物語が始まりそうです。そんなイスタンブールのとある街角のカフェで楽しい時間を過ごしていると自然とこれからの旅の話となりました。

これから皆どこに行くの?

イスタンブールは東洋と西洋の狭間の国。ここからアジアへもヨーロッパへも、そして中東へもアフリカへも行けます。そして目の前にいるのは全員バックパッカー。皆時間を持て余しています(私は2カ月半と期間限定ですが)。そして当然目的地はそれぞれ違います。

ちなみに私は、日本に帰るチケットがおよそ2か月半後にロンドンから出発する、ということ以外何も決まっていませんでした。一応日本で旅の旅程を空想していた時には、ちらっとですが深夜特急ルートが思い浮かんではいました。つまりトルコからギリシャ、そしてイタリアに抜けるというルートになります。

しかし、イスタンブールに着き、ひょんなことから日本人宿の毒気に当たったせいからか、それってベタだな、とか思い始めていました。というのも当時の日本人バックパッカーは皆、判で押したようにトルコからギリシャへ向かう人が多かったからです。ミーハーではありましたが、同時に天邪鬼な私は、それならば自分はそれとは違う方へ向かおう、そう思ってしまいました。結果2か月半後にロンドンに到着していればそれでいい。

ちなみに私を空港で出迎えてくれた大陸横断中の友人は、ギリシャへ向かうとのことでした。そして私たちに問いかけてきたカフェで知り合った日本人女性はエジプトに向かうとのこと。そして私は・・・一路北上してブルガリアに向かうことに実はしていました。

友人にはそのことを話していなかったため、そんな突然の私の話を聞いてびっくりしていました。おそらく一緒にギリシャに行くのを考えていたからだと思います。ちなみにイスタンブールでブルガリア行きを決心したため当然何も準備も情報も仕入れていません。その場の思い付きだったのですが、なぜかそのときそれがグッドアイディアのように感じてしまいました。

そっか・・・皆バラバラだねー。

>そうだねー。

ねえ。でもさ、1か月後スペインで合流しない?

>スペイン?

そう。1か月後にスペインでトマト投げ祭りがあるから、そこで合流しようよ!

そう提案されました。突然の展開。しかし、その提案は当時の私にとって非常に魅力的な提案に感じました。旅先で出会った仲間が一度別れ、それぞれ別の国に向かい、そしてまた別の国で再会する。まるでドラマや映画、小説の一ページではないか。そう思い、私は一も二もなく賛成していました。

それいい!面白そう!

>だよねー。じゃあ約束!詳細は追ってメールするわ!

そんな感じでこの旅の一大イベントが突然決定しました。その結果、今後の旅はこのトマト投げ祭りに照準を合わせた旅程になることになりました。


世界の祭りをめぐる冒険