家を売る時に気を付けること~リフォーム編

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リフォームするか現状有姿か

自己所有の家やマンションを売却する時に気になるのがリフォームについて。つまりリフォームをしてすぐに人が住めるような状態にしてから売却するべきか、それとも住んでいた状態で現状有姿のまま売却するべきか・・・どうしたらよいのか迷うことと思います。

不動産業界でまがりなりにも7年働いていた経験者として、是非気を付けてもらいたいのは依頼した悪質な不動産会社だった場合のこと。不動産会社はリフォーム屋とぐるになり高い金額でリフォームをさせられることがあるということです。私の前会社がそれでした。このような時に不動産会社に言われるお決まりの台詞としては、

購入希望者が内覧した時に部屋が汚い状態だと自分が住んだ時の想像ができません。そうなってしまうと金額が安くてもそんな家は結局選択肢から外れますよー。買い客は住んだ自分を想像することで家を買おうと思うんですよー。だからリフォームした方がいいですよ。

なんてことを言ってきます。まあ確かにこれはある意味では正しいと言えば正しいのですが、ああそんなもんかと納得して不動産屋の言い値でリフォーム契約してはいけません。原価と提示値が違うのは、どこの業界でも当たり前だとは思いますが限度があります。

私が勤めていた不動産会社の例でいうと大体、80㎡くらいまでのマンションのフルリフォームを300万で請け負っていました。そして売主には、全面フルリフォームして新築同様にします、と言ってました。

しかし実際のリフォーム内容は、キッチンをシステムキッチンに、トイレをシャワートイレに、洗面台・お風呂周りの水回りを新しくし、壁、天井の壁紙交換、床を新しいカーペットフロアやクッションフロア、照明をLEDなどに変更、その他はコンセント周り、幅木、カーテンレールなどの交換。程度のものでした。

しかしこれだけ変えただけでもフルリフォームの様になります。特にお風呂は一番金額がかさむので、全面フル改装なんてことはしませんでした。クリーニングと床と壁を新しくしてバスタブにフィルムを貼るなどして格安で済ませていました。

300万の内訳ですが、リフォームを下請け業者に100~150万で出すことで(下請け業者がそれを原価50~100で施工する。)うちの会社は中抜きすることで、150~200万の丸もうけになっていました。

それじゃあ自分でリフォーム会社を探せるか?と言われると、よほど良心的なリフォーム会社に遭遇するか、それともリフォーム会社に知り合い、親族がいるか、リフォームの知識があるか、しないと必ず足元を見られます。

300万の提示を受けてびっくりしていると不動産会社は自信満々にこう言います、もしご不安であれば他のリフォーム会社にも見積もりを出してもらってみてください。ここがミソなのですが、80㎡3LDK程度のマンションをフルリフォーム、と普通のリフォーム会社に頼むとどこの会社も300万に近い数字を出してきます。

そして仮に上記のように有利な条件があって安い金額でリフォームをできるとしても、所有不動産が売れる前なので、結局はオーナーの現金手出しになります。この先行投資を嫌がるお客さんが多いです。この心理を逆手にとって、リフォーム代はうちの会社が先行手出しますから、うちでリフォームしましょう、と言ってきます。そしてついこれに乗ってしまいます。

それでは結局どうしたらよいのか?確かに リフォーム代の先行手出しはしたくない。それでも不動産会社の言いなりになって300万ものリフォーム代を不動産の売値から引かれるのも嫌だ。やはり言いなりになるしかないのか・・・そんなことはありません。自分でもできる対策がまだあります。

まずは、しっかりと事前にリフォーム内容のチェックをしましょう。そして自分でもリフォームする場所と内容を明確に覚えておきましょう。私の前会社のように下請けへの見積もりを安く抑えるために300万の金額に見合ったリフォームではなく、1段2段落ちるリフォーム、または当初約束していたリフォームをしないという業者があるからです。

全てを不動産会社に丸投げにせずにその見積書を見せてもらいましょう。そして不動産会社より入手した見積書を他のリフォーム会社に、これより下げれるか、と聞いてみましょう。リフォームで一番お金がかかるのが水回りになります。それ以外のところは数百円~数千円のものがほとんどです。水回りなどは専門知識が必要なので無理かもしれませんが、時間がもしあるのならばできるところは自分でやりましょう。

そしてそれらの知識をもとに不動産会社と交渉してみましょう。そんな条件じゃあ無理ですよ、なんて相手から断られるようなら、それなら専属専任媒介契約を解除する、と言ってやりましょう。不動産会社は成功報酬。リフォーム代の中抜きは美味しいですが、そもそもそれは媒介契約がなければただの絵に描いた餅になります。

そんなことになればリフォーム代どころか売却手数料も失うことになります。私の会社の経験上、粘り強く交渉すればかなり金額を下げてきます。もちろん不動産会社にリフォームを丸投げするメリットもあります。面倒臭いことを考えなくてもよい。自分でするのと違い、リフォームを施工した業者にアフターフォローを任せられる。そして自分で先行手出ししなくてもよい。

このようなメリットを全面に享受したいというのであれば良いと思いますが、不動産会社は、どうせ素人は不動産のことなんて分からないだろうと、高をくくった上でなめた金額を提示してきます。それを少しでも減らす努力はしたほうが良いと思います。不動産会社に騙されないように思い入れのある不動産を高く評価してもらいましょう。