ヨーロッパ横断旅行記15 本編

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しまった。お金がない。いや正確に言うと円とドルは持っていました。しかし、ベオグラードの通貨は持っていませんでした。どうしよう・・・ここは正直におじさんに尋ねることにしました。ちなみにこのおじさんの名前は確か、ブラディミアさんでした。どうして覚えているのかというと初めクラミジアさんと聞こえたからです。

あのー、そう言えばさっきユーゴスラビアに到着したばっかりでユーゴスラビア・ディナールを持っていないんですが・・・どこかでお金を両替したいのですが・・・できますか?

>あー。問題ないよ。それなら私が両替してあげる。

・・・(そう来たか。はい。ボッたくりですか。そうですか。選択肢のない状態で強制両替ですか!)

そう思っているとおじさんが地元の新聞を持ってきました。日付は今日のものでした。それを私に見せながら、ほら。これが今日のレート。ドルならこのレートだし、円ならこのレートだよ。そうわざわざ電卓を持って示してくれました。そのレートは私がざっくりと思っていたレートとほぼ同じ。どうやらこのおじさんボッタくるつもりは毛頭なさそうでした。本当ごめんなさい。

更におじさんは、ここでベオグラードの通貨ディナールに両替して払ってもいいけど、それだと使わなかった分が無駄になるでしょう?だからドイツマルクに両替してもいいよ。ドイツマルクならこの先の国でも使えるよ。ディナールは使えないけど、ははは、と笑いながら提案してきました。

なんて優しくて親切なんだ。おじさんは政情不安定なユーゴスラビア通貨ディナールなんてもっているより後々国が変わっても使用できる安心通貨ドイツマルクの方が良いということを教えてくれました。確かに。そう言われてみれば、明日ユーゴスラヴィアを出発するし、余分なディナールを持っていても仕方がありません。

というわけでおじさんの提案にありがたく乗っかることにして、持っていた新聞の為替記事欄を参考に電卓でドルからドイツマルクに両替して宿代を支払うことに決めました。さらに両替時の派数はおじさんが水とジュースとパンを私にくれることで商談成立しました。

それにしてもこの日はいろいろとあって(特にメンタル的に)疲れたので、そそくさとシャワーを浴びて就寝とすることにしました。そして明日は朝から動いてハンガリーのブダペストを目指す予定でした。