ヨーロッパ横断旅行記16 本編

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翌朝目が覚めると・・・ロープで縛られて目隠しをされて・・・いたわけでも何でもなく、特に何もされていませんでした。なんのことはない皆良い人達でした。見た目で完全に悪人だと思い、昨日の夜から過剰に警戒していてごめんなさい。

軽くシャワーを浴びた後、朝9時くらいから早速行動を開始しました。いくら良いおじさんの家だからとは言え、さすがに長居する気にはなりませんでした。中央駅までの行き方を教えてくれれば後は一人で大丈夫、と言ったのですがおじさんは送るからと聞きませんでした。

恐縮しながらも中央駅まで付き添ってもらい、さらにはハンガリーのブダペストまでの国際バスのチケットを売っている旅行代理店も教えてもらいました。と言うかその旅行代理店はベオグラード駅近くにあるのですが、そこまで一緒に来てくれて通訳までかってでてくれました。

中央駅のツーリストインフォメーションの窓口の女は最低でしたが、このおじさんは本当に良い人でした。しかし、ハンガリーのブダペスト行きのバスは夜20:30発とのことでした。チケットを購入したのが10時くらいだったのでまだかなりの時間がありました。

せっかくならと出発までベオグラード市内を軽くプチ観光でもするかと思い、旅行代理店に荷物を預けることにしました。その交渉もおじさんがしてくれました。最後の最後までお世話になりました。さすがにこれ以上つきあわせてはまずいと思ったので、おじさんにお礼を言い、そこで別れることになりました。

さてそれからは本当に特に行く当てもないのでふらふらと町中を歩き回りました。と言ってもベオグラード駅をあまり離れるつもりはなかったので、この近くで何か見どころないかな、と旅行代理店の人に相談するとパンフレットをくれました。どうやらこの近くにも色々とみるべきところがありそうでした。

聖サヴァ教会

聖マルコ教会

聖ミカエル大聖堂

カレメグダン要塞

ルジツァ教会

わけのわからない像

などを見て回りました。まあほとんど教会でした。最後にドナウ川を見ながらのんびりボーっとしていると出発の時間が近づいてきました。まあちょっと早めに行ってバスを待つかと思い旅行代理店に向かうと、見たことのある人影がありました。何とあのおじさんがいました。

私を見送るためにわざわざ旅行代理店まで来てくれていたのでした。これはちょっと感動してしまいました。まさに身寄りも頼る人もないユーゴスラビア。まさかツーリストインフォメーションに英語を拒否されるとは思っていなかったので味方はゼロの状態でした。そんな状態でこのおじさんはまさに一筋の光明でした。大げさに言うと救世主でした。

あれが悪い人であれば間違いなく身ぐるみはがされていました。普通の人でもラッキーだのに、まさかこんな良いおじさんに出会うとは・・・このヨーロッパ旅行この先も良いことがありそうだな、としみじみと思いました。最後におじさんと記念撮影をして私は国際バスでハンガリーのブダペストを目指しました。そうして私のユーゴスラビア一泊は終わりを告げました。


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