ヨーロッパ横断旅行記37 マドリードのプラド美術館でルーベンスのパリスの審判にはまる

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スペインに来た最大の目的は何といってもトマティーナ(トマト投げ祭り)に参加することでした。しかしかつかつの日程でマドリードに到着したものの荷物を紛失していました。まあ私に瑕疵はまったくないのですが・・・航空会社からの報告では2日ほど、つまり今日届くとのことでした。

しかし同時にトマト投げ祭りの期日が明後日に迫っていました。今日荷物が届かなければ諦めることも考えなくてはいけない・・・そう思っていた矢先スペインにしては珍しく?荷物が期日通り宿に届きました。正直スペインをなめてました。期日や時刻スケジュールなんてあってないよう未開なところだと思ってました。

やった!ありがとう!と一瞬思いましたが、よくよく考えれば私に悪いところは一つもなく、完全に航空会社のミス。当たり前のことか。そんなわけで急に視界がクリアになったようにやる気が出てきたので、即行動に移すことにしました。まずはトマト投げ祭りが開催されるブニョールまでの交通手段を調査するため外に出ることにしました。

鉄道駅とバスターミナルに行って調べた結果、どうやらまずは近隣の大都市であるバレンシアまで行く必要があるらしいのですが、バスと鉄道の2つの方法がありました。しかし鉄道が5,700PTSくらいしたので、当時貧乏パッカーだった私は当然のごとくバスを選択しました。出発は明日の夜行バスです。

テンションは上がったままだったので明日までの時間を無駄にはできないと思い先日閉館していたプラド美術館に向かうことにしました。プラド美術館には、有名なゴヤの、着衣のマハ、裸のマハ等の素晴らしい作品がたくさんありたっぷり3時間ほどかけてみて回りました。その中でも特に引きつけられたのがルーベンスでした。その中でも、パリスの審判、の前で小一時間ずっと絵を見ていました。

ここだけの話ですが、私はその後、柄にもなくルーベンスにはまってしまいました。さらには、一番初めに見た絵が、既述の通り、パリスの審判、ということもあり、ギリシア神話にもはまり、帰国後大学の図書館でギリシア神話の本を読みふけり、一時期ギリシア神話オタクみたいになったことは秘密の話です。

プラド美術館を出た私はその近くにあった植物館へも一応足を延ばし、たっぷり時間をつぶしました。そして帰りにBARでビールを飲んで宿に戻りました。明日は宿をチェックアウトしてバスターミナルに向かい、夜行バスでバレンシアに向かう予定です。


プラドで見た夢―スペイン美術への誘い (中公文庫)