ヨーロッパ横断旅行記38 トマト投げ祭りの開催地ブニョールを目指す

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マドリードからのバスは朝の5時前にバレンシアに到着しました。そしてバレンシアに向かう道中。バスの中で、エレナ、ユウコ、の日本人の女の子2人組と仲良くなり、行動を共にすることになりました。どうやら彼女たちもトマト投げ祭りに参加するためにきた模様。旅は道連れ、このままイスタンブールで出会った友人と合流してしまおうと考えていました。

早朝のバレンシア。バスターミナルからトマト投げ祭りが行われるブニョールまでのバスが出発したのが8時前でした。たっぷり3時間ほどありましたが、2人組の女の子のおかげで退屈せずに時間をつぶすことができました。バレンシアからのバスはおよそ1時間ほどでブニョールへ到着しました。

到着すると、そこにはすでに大勢の人が集まっていました。時は今から20年前。今ではどうか分かりませんが、当時は日本人が珍しかったのか、かなりジロジロ見られました。そしてここでふと気づきました・・・そういえばイスタンブールで約束した友人たちと待ち合わせ場所決めてない。どこで合流すればいいんだ?

もちろん当時は携帯なんてありません。盲点というか、うっかりというか、誰もそのことに触れていませんでした。周りを見渡してみても人人人。しかも刻々と人は増え続けています。幸いなのは、見渡す限り白人だということ。東洋人はかなり目立つ。見つかるはず。そう思っていた私がバカでした。

友人を探すのも大切だけど、まずは自分たちの祭りの準備をしなくてはいけません。トマト投げ祭りというくらいだから大量のトマトを浴びるに違いない。その前に荷物をどこかに避難させなくてはいけない・・・そう思い近くにあった商店の優しそうなおばちゃんに頼み込んで私たちの荷物を預かってもらうことにしました。

よし。友人を探そうと思い歩き回っていると・・・ファンキーなファラン(白人)に押されるように祭りの最前線まで気づけば押し出されていました。一緒に来た日本人の女の子とは、もしもの時のために落ち合う時間を決めていたのでよいのですが、結果的にイスタンブールで約束した友人ともバレンシアで出会った2人の女の子ともはぐれ、気づけば私は祭りの最前線に立っていました。

そしてそこからの小一時間。私は周りのでかい白人たちとまさに血で血を洗う、いやトマトでトマトを洗う、死闘を繰り広げることになります。


A20 地球の歩き方 スペイン 2018~2019