ヨーロッパ横断旅行記63 マラケシュでサハラ砂漠ツアーの勧誘を受ける

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マラケシュのフナ広場で突然話しかけてきた日本人男性。私とは違い、彼は常にニコニコと笑顔を絶やしそうもない、社交的な感じのナイスルッキングガイでした。まあそんなことより何より特徴的だったのは彼の名前。彼が両親から与えられた名前はサレムでした。漢字で作礼武と書くとのこと。

どうやら父親がエジプトで仕事をしていたらしく、ちなみにその彼も生まれはエジプトとのことでした。もう生まれたときからアラブ圏と切っても切れない運命があるようでした。ちなみにその彼とはこの後、日本に帰ってからも頻繁に会う友人となることになります。

今マラケシュ着いたばかりなんやけど、どこかいいホテル知らん?

〉ああ、それなら俺が泊まっているホテル来てみたら?

マジ?助かるわ。

出会って数秒で仲良くなっていたので、こんな感じでサレムを自分の泊まっている宿に連れて行くことになりました。しかし、残念ながら私の泊まっていたホテルはフル。同じ宿に泊まることはできませんでした。諦めて違うホテルを探すことになりました。

まあ私自身もすることがなく暇だったので、なんとなく一緒に宿を探すことになり、私の泊まっていたホテルからほど近いホテル、hotel central parkというホテルに宿泊することになりました。荷解きや休憩などもしたいだろうし、21時に夕食の約束だけをして一旦分かれることにしました。

そういえば20時からモロッコ人の兄ちゃんと会うことになっていました。正直めちゃめちゃ面倒だったのですが、きちんと(こういう時だけ)宿の前で待っています。約束してしまったものは仕方がありません。不安もあったため、この兄ちゃんと一緒に行ってくるからと、宿のフロントスタッフに見せつけるように外に出ました。

連れて行かれたのは宿からさらに路地を奥に行った誰かの家。正直うさんくささマックスでした。中に入ると3人のモロッコ人に囲まれつつ、サハラ砂漠ツアーについて説明をされました。確かに写真に写っている風景は美しく、心揺れるものがありました。しかし、最低でも4日のスケジュールが必要とのことでした。

というか、それより何よりもそのモロッコ人が信用できるかどうかわからないため、とりあえず前向きに善処するわ、と政治家みたいなことをいいその場を脱出することにしました。またサレムとの約束の21時も本当に迫っていました。しかし、まさか1時間も説明されるとは思ってもいませんでした。後はなんとか口実をつけてサハラ砂漠ツアーは断るつもりです。


サハラ砂漠 塩の道をゆく <ヴィジュアル版> (集英社新書)