ヨーロッパ横断旅行記69 モロッコのワルザザートで夢か女かで迷う

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ワルザザートに到着し、早速目星をつけていたホテルにチェックインすることにしました。さて、部屋割りはどうしたものかとも思いましたが、結局別々の部屋を取ることにしました。ワルザザードに到着したのが夕方前だったということもあり、その日はおとなしく過ごし、翌日観光することにしました。

しばらく部屋で休んだ後、二人して夕食を取りに行くことにしました。そして、とあるレストランにて一緒に夕食を取っている最中、突然彼女から、告白するように切り出されました。

”ごめん私はサハラ砂漠には行けない。やはりまだモロッコが怖い。恐怖が消えていない。マラケシュで〇〇君と出会って、それから3人とも話すことができて大分気が楽になった。でもやっぱりまだダメ。まだ怖いから、迷惑かとも思ったけど一緒について来た・・・本当はもっと一緒に居て欲しいけど、そこまで迷惑はかけられない。貴方にはやりたいことがあるんでしょ?”

真剣な表情の彼女からそう言われてしまいました・・・いや正直そんなこと(サハラ砂漠で人生を考える)はどうでも良かったんですけど!・・・いくら中二病が爆発している時期とはいえ、綺麗なお姉さんの方が序列は上。上半身と下半身では下半身の意見が優先される事項。

しかし、心の中ではそうは思っていても、あまりにもシリアスな表情で、思い悩みながら話す彼女を見てると下半身を優先するような発言はあまりに軽いものになってしまうような気がしました。今ここで、いやいや、砂漠なんてどうでもいいっすよー、そんなこというと逆に軽蔑されるんではなかろうかと思い、何も言い返せませんでした。

そして彼女はワルザザートの後、一人でフェズに向かい、そのままスペイン→ポルトガル→イギリスへと向かうつもりだと言いました。しかし、何故。何故あの時、じゃあ俺も一緒に行くよ!マミコさんが心配だから・・・いや一緒にいたいから!そう言えなかったのか。その一言が出なかったのか。悔やんでも悔やみきれません。

結局、チキンな私に絞り出せたのは、そうか・・・うん・・・の一言?二言だけでした。今の自分であれば、もっと気の利いたことの一つや二つ言えて、未来が大幅に変わっていたのかもしれません。しかし、当時の私にはそれ以外何も言うことができませんでした。


E07 地球の歩き方 モロッコ 2017~2018