ヨーロッパ横断旅行記71 未練たらたら。泣く泣くサハラ砂漠へ向かうことにする

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翌日、私はフェズへ向かうマミコさんを見送りました。正直、内心未練たらたらでした。しかし、当時は今とは違い、実よりも名を選んでいた時期になります。要するに格好つけたい時期。喉まで出かかった、もっと一緒にいたい!という言葉を、叫びを発することはできませんでした。ウィーンに続き記事参照そんなのばっかりだ。本当昔の自分しょうもない。

彼女を見送った後、私も当初の目的、サハラ砂漠へ向かうべく、エルラシディアへと向かうこととしました。正直、内心、もうそんなのどうでもいいわ。今からでもフェズ行きのバスに乗って、マミコさんを追いかけようかな、とも思いましたが、なんとか思いを断ってエルラシディア行きのバスに乗り込みました。

そう。当時は今思い出せば恥ずかしくなるくらいの黒歴史期。大学2年生にして本気で大学を辞めて海外放浪しようかと思っていた時期になります。これからの人生をどう送るべきか真剣に(自分なりに)迷っていました。私はこのまま安穏と大学生をやっていてよいのだろうかと。

自分で学費を稼いでいたわけでもないのに、親のスネをかじり一体何を考えているのだ。そう今ならば分かるのですが、当時はそんなこと何も考えず、本能のまま、痛い自己陶酔のもと、行動していました。そしてそんな当時何を考えたのか私は、サハラ砂漠へ入り自然と一体になれば笑、光明のようにこれからの針路が指し示されるのではなかろうか、そう思ったわけです。

今から考えるとそんなしょうもないことのために、美しい女性との日々を捨てたわけです。もっとフレキシブルな対応ができていたら、あの一夜の後、彼女と、年上の美しい女性と一緒に、フェズに向かい、そこからスペイン、ポルトガル、イギリスへと一緒に旅行が出来たかもしれない。どちらにしても私の目的地もイギリスなのだから・・・

うーん。痛い。痛いわ。色々な意味で痛い。当時の私の頭も痛いですが、何よりマミコさんとの旅行の機会を失ったのはもっと痛い。まあ、これはあくまでも、今思えば、の話です。当時の私は、私なりに決意?をもって行動していたため、それがさも当然とマミコさんを見送り、そしてサハラ砂漠へ向かうため、エルラシディア行きのバスに乗り込みました。


E07 地球の歩き方 モロッコ 2017~2018