ヨーロッパ横断旅行記78 サハラ砂漠ツアー。星空の下で就寝。

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ラクダツアー当日。その日10時に起きた私は、特にすることもなく18時までの時間を何をするでもなくのんべんだらりと過ごしました。当たり前の話ですが、サハラ砂漠に来てずっとすることがありません。話す人もいない。もう限界に近い。とりあえずシャワーを数回浴びることしかできませんでした。

そうだ、明日のエルフード行きのバスについて聞きに行こう。そう思いフロントに行っているも、担当のものがいないので分からないと言われてしまいました。まさか明日帰れないのでは・・・そう嫌な予感がしたものの、ラクダツアーの時間になったので出発することになりました。

ラクダツアーには自分を含めて6人が参加していました。そして私以外の5人は全員スペイン人でした。ラクダに揺られること約1時間。到着したところはまさに見渡す限り砂の世界でした。既にテントは用意してあり、ラクダ使いやそのスタッフが料理を用意している間、皆で近くにある大きな砂丘に登ることにしました。

・・・しんどい。予想していたよりも遥かにしんどい。そして高い。下から見上げた時よりも遥かに高い気がする。しかし、苦労して登った先の景色はなかなかの絶景でした。上で言葉もなくぼーっと景色を眺めていると、別のツアー客が合流したようでした。こうして一緒に夜を明かすツアー客は自分を含め17人となりました。

しばらくすると夕食の時間となりました。まずは皆で焚き火を囲み音楽演奏が始まりました。嫌な予感がするな・・・そう思いつつも演奏は進んでいきました。まずはラクダ使いの演奏から始まり、その次はスペイン人5人組。次はイギリス人7人組・・・やばい。次はお前がやれ、そう言われる直前に食事となりました。正直ほっとしました。

食事は4人ずつに別れて摂ることになりました。まるで小学校の時の、友達同士組作って~、のようでした。しかも、ここは外国。というかサハラ砂漠のど真ん中。かつ日本人どころかアジア人は私のみ。さてどうするか?とりあえず必殺の愛想笑いで乗り切るか、そう思っていると陽気なスペイン人誘われ、一緒にタジンを食べることとなりました。

既述のように唯一の日本人。というかアジア人。しかも当時20歳の私は17人の中で圧倒的に年下でした。かつ、英語もそんなにできない私に皆優しく接してくれました。この時ほどもっと英語が話せたら、そう思うことはありませんでした。

食事の後は、2グループ(スペイン人グループとイギリス人グループ)に分かれての歓談となりました。なぜか私はスペイン人グループに気に入られており、そのままそちらのグループに参加することとなりました。彼らが言っていることはほとんど分かりませんでしたが、思ったよりも居心地も悪くありませんでした。ちなみに途中に進められたハッシシは頑なに断りました。

その夜。てっきりテントで寝るのかと思いきや、せっかくだからと皆、外にゴザを敷いて寝ることになりました。月がそれはそれは綺麗でした。唯一、月明かりが強すぎて、星を見ることができなかったことだけが残念でした。


E07 地球の歩き方 モロッコ 2017~2018