ヨーロッパ横断旅行記79 サハラ砂漠から脱出。ファンタ2ℓを一気飲み

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サハラ砂漠で迎えた朝。6時頃に目が冷めました。というか、正直昨日の夜は激寒でした。サハラ砂漠の夜空を見ながら寝るなんて雰囲気あるなー、なんて思ったのがそもそもの間違いでした。途中たまらず枕にしていた毛布を本来の用途である掛ふとんとして使用しました。皆で軽い朝食をとった後、来た時同様ラクダに乗り宿に戻りました。

宿でシャワーを浴びた後、チェックアウトをするべくフロントへ向かいました。本当にチェックアウトできるのか、エルフードへ戻れるのか不安でしたが、ちゃんと車がやってきてホッとしました。車中には私以外に、スペイン人5人組がいました。そう。昨夜一緒にサハラ砂漠で一夜をともにしたスペイン人5人組でした。

行きの車中では、私は空気、私は存在しない、と思いながらの移動でしたが、帰りは逆に気心のしれたスペイン人たちと陽気に帰ることができました。エルフードに到着し、スペイン人たちとはここでお別れ。がっちり握手をして再会を約しました。社交辞令とはいえ嬉しいものでした。本当はそのままメクネス経由でフェズに行きたいところでしたが、バスの出発は夜だったので、ひとまず半日だけ宿を取ることにしました。

というわけで先日泊まって印象の良い、ホテル・ラ・パルメへ。色々と交渉した結果、半日で40DHで決着。納得が行くような行かないような気分でしたが、面倒くさいので無理やり納得することにしました。それより何よりまずは水分だ。部屋に荷物を投げ入れた後、近くの商店へむかいました。そこで2リットルのジュースと2リットルの水を購入しました。

ほんの数日のサハラ砂漠でしたが、途中から考えることは思いっきり水分をとることでした。ほんの数日で何を大げさなと思うかもしれません。かつ宿にも水やジュース、ビールなんかも売っていましたが、それらは全て平地の数倍の値段がついていました。当時貧乏バックパッカーだった私には、なかなか厳しい値段設定でした。

というわけで、サハラ砂漠にいた数日の間、私はずっと喉が乾いた状況が続いていました。そしていつしかエルフードに帰ったら、まず冷たいジュースを一気に飲み干そう、そう夢に見るようになっていました。

確かファンタのオレンジ味だったと思います。そいつは一気にラッパ飲み。人生あんなにファンタが美味しいと思ったことはありません。そして一気に2リットル近く飲んだことも初めてかと思います。当然その後、ゲップに苦しむことになりました。