ヨーロッパ横断旅行記88 トランクスで大西洋を泳ぐ

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二人と別れた後、私はスーパーに行き、食料品を買い、そして荷物を置くため一旦部屋に戻りました。その後、天気も完全回復していたので、さきほど要塞に行く途中に見つけたビーチへ行ってみることにしました。そこには大西洋に面した小さいビーチがありました。しかし、とても綺麗なビーチと海、大西洋でした。

そういえば、日本海、太平洋、南シナ海、アンダマン海、紅海、では泳いだことはありますが、大西洋で泳いだことはありませんでした。周りを見渡すと誰もいないので、これはチャンスと泳ごうかと思いましたが、私は水着を持っていませんでした。

しばらく考えた結果・・・トランクスで泳ぐことにしました笑。その時の思いつきとテンションのまま海に入り、小一時間ほど泳いでしまいましたが、よくよく考えたら帰りはどうしよう?ビショビショのトランクスで宿まで帰らなくてはいけないということか・・・。

・・・まあ、やってしまったものは仕方ない。後のことは知らない。と泳ぎ遊び続けましたが、帰り道は、当然ですがかなり恥ずかしかったです。部屋に戻り、シャワーを浴びて、庭にあるテーブルで絵葉書を書き過ごしました。夕食の約束の時間は21時。それまではベッドでゴロゴロしながら過ごしました。

21時になり外に出てみると雨が降っていたため、傘をさして待ち合わせの場所まで向かいました。3人で適当なレストランへ入り、宴会となりました。思えば二人とはモロッコで知り合った同士。それが、何の因果か、スペインを経由して、ユーラシア大陸最西端で再々々?合流して、こうして同じ食卓を囲んでいます。実に3カ国をまたいだ交流。

字面にするとおかしな縁ですが、当時、バックパッカーをやっている時、こんなことは当たり前のようにありました。そうして宴会は23時頃まで続きました。何を話したのか?どうせ大したことは話していないと思います。ただダラダラと時間を過ごしただけだと思います。明日は朝5時半に起きて、6時10分のバスに乗り、ポルトガルの首都リスボンに向かうつもりです。


深夜特急6-南ヨーロッパ・ロンドン- (新潮文庫)