ヨーロッパ横断旅行記100 マドリードで恐怖の鬼ごっこが始まる

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その翌日。朝早く起きるつもりでしたが起きたら昼前になっていました。というのも、疲れが溜まっているのか、連日の酒の飲み過ぎで体調が悪いのか、理由は全く分かりませんが、とにかく寝付きが悪く、寝たら寝たでうなされるように起きて、その結果、ようやく眠りにつけたのは朝方になっていました。

引きずるようにベッドから起き出して外出する準備をしようとシャワー室に入るも床で滑って腰をしたたかに打ち付けました。今日はついてない。そう思いながら朝昼兼用でいつもの中華料理屋へ向かうもなぜかやっていませんでした。なんなんだ今日は?厄日か?仕方がないので途中にあったバーガーキングで食べることにしました。

一旦宿に戻った後、サロンでボーッとしていると昨日一緒に酒を飲んだ淳一郎君がいたので一緒に買物へ出かけることにしました。そこで買おうと思っていたマネーベルトを購入しました。そして、明日が私のマドリード最終日ということもあり、最後の食事は優雅にしたい、みたいなことを話していたこと淳一郎君が覚えていて、明日のレストランを予約することにしました。

その後、雨が降り出して来たので急いでホテルに戻り、いつもどおりシエスタを取りました。気がつくと夜の22時前。さて雨は?と外を見てみると小雨になっていました。誰かを誘って夕食でも行くかと思いましたが、時間が遅いからか、皆出払っているのか、珍しくサロンのソファには誰もいませんでした。

仕方がないので一人で夜のマドリードへ夕食に出かけました。雨は小ぶりになっていましたが、それでも雨のマドリードの夜はいつもと違い静かでした。人通りがまるでありません。雨に濡れるマドリードの街の石畳。これはこれで風情があるなー。どうせならいつもとは趣向を変えて違う店に行ってみよう。そう思ったのが間違いでした。

人気のないマドリードをガンガン歩き、今まで行ったことのないBARを3軒ほどはしごして、気づけば宿から結構遠いところまで来てしまっていました。しかし、私はほろ酔い加減でいい気持ちになっています。そんな状態で鼻歌なんて歌いながら家路に着くことにしました。時間は深夜24時ほど。雨は既に止んでいました。

いつもであればこの時間でも人通りがあるのですが、しかし、降り続いた雨のせいか来た時以上に人気がありません。というかほとんど人が外を歩いていません。初めはあまり気にせず歩いていました。しかし、途中からちょっとした異変に気づきました。あれ?誰かつけてきてない?こうして恐怖のマドリードの鬼ごっこが始まりました。


地球の歩き方 A20 スペイン 2018-2019