ヨーロッパ横断旅行記106 旅の最終目的地ロンドンへ到着

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ロンドンに到着したのはスケジュール通り朝4時半でした。しかし、荷物が全く出てきません。まさかして・・・マドリードに到着した時のように荷物が出てこないのでは・・・なんて心配になりましたが、次の瞬間あっさりと荷物が運ばれてきました。シンプルに空港職員の仕事が遅かっただけのようでした。

そういえば洋一郎さんのことを書くのをすっかり忘れていました。洋一郎さんとは、スペインのマドリードで出会った旅行者の中で一番仲良くなった日本人でした。言ったら悪いですが、それこそ最後を一緒に過ごした淳一郎君よりも仲良しでした。というよりも淳一郎君は天然ということもあり、ちょっと他の旅行者から避けられていました笑

洋一郎さんと出会ったのは、私がモロッコ、ポルトガルからマドリードへ戻ってきた、まさにその日でした。初めて宿内で洋一郎さんと会った時、ヤクザかと思いました。というのも洋一郎さんは、スキンヘッド、口ひげ、細眉毛、安田大サーカスのくろちゃんをものすごく細くした、もしくは、松山千春を若くした、みたいな感じでした。

しかし、第一印象こそ、怖かったのですが、話してみると普通でした。というよりすごく面白い人でした。というわけでちょっと話しただけで即意気投合。そのまま飲みに行くことになりました。話によるとどうやら洋一郎さんは現在ロンドンで働いているとのことでした。そして休暇でマドリードまでやって来たとのこと。

ロンドンで何やってるんですか?

〉美容師だよ

(なるほど、そのスキンヘッドはおしゃれスキンヘッドなわけか・・・)

彼は時代を先取りしていたのかもしれません。確かに、今から20年前、当時20歳だった私の周りにはスキンヘッドはいませんでした。スキンヘッドを見るのはテレビドラマや映画の世界のチンピラ役くらいなもの。ちなみに私も坊主頭でしたが、それはスポーツ刈りみたいな可愛いものでした。

おそらく私にとってこの洋一郎さんとの出会いがスキンヘッドバージンでした。そして確かに怖いという気持ちもありましたが、それとともにカッコいいとも感じていました。この時の印象が強いのか私も今スキンヘッド(面倒くさいので常時ごま塩みたいになっていますが)になっています。

そんな意気投合した洋一郎さんですが、私の旅の最終地、日本へ帰る飛行機が出発するのが、ロンドン、であるということを伝えると、それじゃあロンドンに着いたら連絡してこい、ちょうど今ルームメイトが留守にしてるから、そこに泊まればいい、と言ってくれました。社交辞令だったのかもしれませんが、洋一郎さんともう少し話がしたかった私は、お言葉に甘えてお世話になるつもりでいました。


A03 地球の歩き方 ロンドン 2019~2020