ヨーロッパ横断旅行記109 雨のロンドンで女の子二人と合流

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私は洋一郎さんと合流するべく、ピカデリー・サーカスにあるエロスの像で待っていました。するとその近くにたむろっている黒人たちがこちらに向かって何やら言っていることに気が付きました。てっきり私と同じ方向にいる別の人に対して言っているのだとばかり思って、初めは相手にしていなかったのですが、どうやら私に対して話しかけている様子です。

ん?なぜだ。なぜ初対面の私に地元?の黒人が話しかけてくるのだ?おそるおそる黒人の方を向いてみると私に手招きをしています。やはり完全に私に対して話しかけて、こっちこっちと呼んでいます。いやいやいや・・・見た目は完全に悪者だ。偏見かもしれませんが、当時20歳の私には、果たして彼らが一般人なのか、それともギャングなのか見分けがつきません。

・・・無視だ。ジャパニーズ愛想笑いを駆使して無視しよう。しかし・・・黒人達はこちらに向かって口々に“ヨウヨウ”言っています・・・あれ?ひょっとしたら洋一郎さんの知り合いか・・・いや、違うな。あれはたまたまヨウヨウ言っているだけだ。絶対洋一郎さんとは無関係だ。

というわけで一瞬近づきそうになりましたが、思いとどまり無視することに決めました。約束の時間を少し過ぎた頃。洋一郎さんとその弟の良典君に後ろから話しかけられました。いつ黒人に絡まれるかとヒヤヒヤしていたので正直ホッとしました。そして、そのまま3人で中華街へ夕食を取りに行くことになりました。

ちなみにこの時洋一郎さんに案内してもらった中華料理屋で食べた餡掛けチャーハンがとてつもなく美味しく、結局ロンドン滞在中何度も食べることになります。食後。3人でSOHOの辺りをブラブラした後、BARへ向かうためバスに乗りました。何やら私達以外にも2人の女子が合流するとのことでした。

それはいい。ということで早速待ち合わせ場所に向かうことにしました。しかし、洋一郎さんがバスの降り場を間違えてしまい、さらに追い打ちをかけるように突然の大雨。何とか合流できたもののずぶ濡れになってしまいました。そんな私たちを出迎えるため待ち合わせ場所にいたのは二人の女の子でした。

一人はイギリス人の女の子(名前は失念)で、もう一人は日本人の佳枝ちゃんでした。後に話して分かるのですが、年齢は私と同じ20歳でした。というわけで雨の中立ち話をするのも何なので、皆して目的地であるBARまでダッシュすることになりました。


A03 地球の歩き方 ロンドン 2019~2020