ヨーロッパ横断旅行記110 深夜のロンドンを3時間歩いて帰る

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土砂降りの中、私を含めた5人の男女は小走りで目的のBARへ駆け込みました。そのBARは、一見すると普通のレストランのように見えました。しかし、そんな普通のレストランの店内の奥にある地下へと続く階段を下りると先にあったのは、まるで隠し部屋みたいな小さなライブ会場でした。おおー。これは雰囲気たっぷりだ。まるで秘密クラブのようではないか。

早速、私達は空いているテーブルに座りとりあえずビール笑を注文。タイミング的にちょうど良かったのか、私達が席に着くやいなやショー?が始まりました。そもそも私自身英語が堪能ではなく、何を言っているのか、しているのかよく分からず、最初に出てきた芸人のくだりは面白くも何ともありませんでした。しかし、その後に続いた音楽の演奏はなかなかのものでした。

そのBARでの時間は、どちらかというとディナーショー(行ったことないけど)のようで、ショーや音楽がメインで、客の飲み食いは二の次と言った感じでした。そのため、ショーと演奏、演奏と演奏の間にしか、飲み干した飲み物を注文できず(実際は注文できるだろうけれどめちゃめちゃしづらい)思いっきり飲むことができませんでした。

正直全ての出し物が終わったときには、やっと解放された・・・、と思うほどでした。色々な意味でもうお腹いっぱいでした。良い経験にはなりましたが、それよりもこの5人で飲んで語らいたい。皆同じ気持ちだったのか、急いで外に出て、次なる店を探しに行くことにしました。

しかし、時間はもう24時過ぎ。こんなことを言っては、せっかく連れて行ってくれた洋一郎さんに失礼ですが、何を長々と演奏してくれとんだ、と思ってしまいました。深夜のロンドンを散々探し回り、ようやく開いているBARを見つけるも、入店して30分ほどで閉店するからと2時くらいに追い出されてしまいました。ちくしょう。不完全燃焼だ。BARの帰り、女子二人とは、明日の再会を約束して別れることにしました。

その後、洋一郎さんと良典君と3人でネットをするためインターネットカフェへ向かい、1時間ほどやっていましたが、途中から良典君の体調が悪くなったのでそこでお開きとなりました。時間は深夜3時くらい。普通ならタクシー。でなければナイトバスで帰る、というのがまともな人だと思います。

しかし、当時の私はバックパッカー原理主義者。お金がかかるので、大体の地理と月の位置を頼りに宿まで歩いて帰ることにしました。ほろ酔いの状態で歩き続け、結局宿に到着したのは6時前になっていました。正味、3時間ほど歩いたことになります。若かりし頃とは言え、初めてのロンドン、しかも深夜に、よく夜通し歩いたものだと思います。


A03 地球の歩き方 ロンドン 2019~2020