ヨーロッパ横断旅行記115 ヨーロッパ横断旅行記を終えて帰路につく

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夕食後、再び洋一郎さんのフラットに戻りました。帰りの準備をしなくてはいけませんでした。しかし・・・ロンドンの、というよりは、ロンドンで出会った友人達との時間が、名残惜し過ぎて、なかなか帰国準備ができません。もう、いっそのこと帰りのチケットを捨てて、このままロンドンにいようか・・・なんてバカなことを真剣に考えてしまうくらいでした。

しかし、まあ、現実的に親に学費を出してもらっていた当時の私には、そんな選択肢はとれようもありません。泣く泣く、うしろ髪ひかれながら、空港を目指すことにしました。そんな私の心情をあらわすようにゆっくりのんびりとパッキングをしました。しかし、もう時間も本当にギリギリ。

準備が終わり、洋一郎さんと良典君に出発することを伝えると、KIRBURN駅まで見送ってくれるとのことでした。良典君が荷物の一部を持ってくれました。そして別れの時。やはりこの別れの時間は何度経験しても苦手です。ロンドンに住む洋一郎さんはともかく、良典君は私が帰国する翌週に大阪に戻ってくるので、日本での再会を約してお別れとなりました。

しかし・・・あまりの名残惜しさにギリギリまで洋一郎さん宅にいたということもあり、飛行機の時間は本当にギリギリでした。間に合うかどうか。最悪、乗り遅れる、というか乗れないかもしれません・・・まあ、そうなったらそうなったでいいか、なんて思いながら空港を目指しました。

空港に到着して、マレーシア航空のカウンターに向かうと、明らかに店じまい?カウンターを閉じている作業の途中。ああ、これはやっちまったかー、と思いつつカウンターに向かってみると・・・ああ、来たっ!何してるんですか?!もうカウンター閉めるところでしたよ!みたいなことを半ばギレ気味に言われながら、搭乗手続きを超特急でしてもらえました。

そして同時に何やら無線連絡をしています。おそらく、若いジャパニーズが今頃やってきました、みたいなことを言っていたのだと思います。チケットを渡され、走れ!みたいなことを言われたので、分かりました!、とダッシュでパスポートコントロールへ。途中まで空港職員が帯同してくれて、係員に事情を説明してくれました。

すると、私が人畜無害なジャパニーズだったからか、それとも今から20年前で、まだ9.11前のゆるい時代だったからか・・・パスポートコントロールを一瞬で通過することができました。そしてそこから搭乗ゲートまでまたダッシュ。そして・・・ほぼ奇跡的に飛行機に乗ることができました。

もちろん私が最後の乗客。他のお客からお前のせいでまだ出発していなかったのか、と冷たい視線を受けつつ着席しました。そして私が着席して10分もしないうちに飛行機は離陸していました。こんなにギリギリなのは後にも先にもこのときだけでした。というか本当に私の荷物は飛行機に積まれているのか?不安なほどでした。

・・・こうして慌ただしくヨーロッパ横断旅行は終わりを告げました。途中でオーストリアに2回行ったり、飛行機を使ったり、モロッコ行ったり、というかスペインには3回入国したし・・・あとでヨーロッパ旅行の軌跡をなぞってみるとめちゃめちゃな旅行でしたが、非常に楽しい旅行でした。

ロンドンからクアラルンプールへはほぼ定刻どおりに到着しました。ということは、名古屋への乗り換えの飛行機の登場時間まで7時間ほどあります。少しくらい遅れて到着しても良かったのにな、なんて思いながら時差も7時間あるため頭がボーッとしてあまり頭が動きません。とりあえず有り余った時間次の休みの旅行先を考えながら過ごすことにしました。


A03 地球の歩き方 ロンドン 2019~2020