海外移住日記第2話 ブラック不動産会社へ入社

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ブラック企業に入社そして初日

ブラック企業への入社当日、緊張して初出社しました。会社に到着すると面接時にいた課長と事務の女性が既にいました。そういえば面接時に、「勤務開始時間は9時だが、毎朝掃除をしてもらうから、8時半に出社してもらうことになるが大丈夫か?」と聞かれていたので、「もちろん大丈夫です」と答えていました。

指示された掃除を行っていると続々と社員が出社してきました。話を聞くと皆私と同じく今回新しく入社した社員とのことでした。件のブラック会社は、今回の面接で私を含め3名の社員を同時採用していたことを、その時に知りました。

・・・ん?それでは、今までこの会社で働いている社員は?とか、私たちが入社する前は、社長、課長、事務の3名しかいなかったのか?とか色々頭の中で?が回っていましたが、入社当日にそんな質問もできず、まあいいかと深く詮索することなく終わってしまいました。

掃除を終えて9時を少し回った頃に社長が出社してきました。挨拶のあと社長の方から今日はこのあと10時から、オリエンテーションをやるからと言われ、それまでこの資料を読んでいて欲しいと渡されたのは、何故か不動産の契約書類でした。10時近くなるとドタドタと6人ほどの見知らぬ人が会社に入ってきました。

そこで初めて件の会社の現状というか成り立ちを聞きました。どうやら私が働くことになる会社の社長は元々不動産業界に20歳で飛び込み、一度は不動産会社の経営をしていたということでした。しかし経営不振によりその会社を倒産させその後不動産業界から身を引き一時はリヤカーで餃子の販売をしていたらしいのです。

しかし餃子を売るのが嫌になり、もう一度不動産業界にカムバックしたいと思い、ある不動産会社に50歳で入社しました。しかしその不動産会社の社長が経営を放棄しようとしたため現社長が それなら私が社長をやりますと言い社長に就任したということでした。

そんな経緯のあった会社が私の入社した会社だったのです。会社に従業員が社長、課長、事務の3名しかいなかったのも、現社長就任時のごたごたで、元々働いていた課長と事務の女性を除いた残りの社員が不服に思い、退社してしまっていたからでした。

そして入社日にドタドタと途中から入ってきた6人は現社長が以前潰した会社の元社員とその関係者ということでした。そしてその元部下も新しく別に会社を作った、ということだったのでそれなら一緒に入社式+オリエンテーションをやろうということでした・・・