海外移住日記第14話 7年ぶりにタイに戻る

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7年前と比べて物価倍。浦島太郎状態

7年ぶりのタイは相変わらず蒸し暑い。でもそれも仕方のないことでした。だって今は7月。降り終わった雨が水蒸気に変わり湿度を上げていました。7年ぶりにタイに戻ってきた第一印象は、あんま変わんないな、でした。しかし大きく変わったことが一つ。それがエアポートリンク。何やらこれに乗れば市内まで快適に行けるとのことでした。しかし、それは半分本当で半分嘘でした。

確かに空港から市内まで一発で行けました。それは本当。しかしこのエアポートリンクの問題は、エグイくらいの込み具合でした。これは後から聞いた話ですが、エアポートリンクは乗車率が軽く100%を越え、日本の満員電車クラスの込み具合と、運休や遅延のひどさでとても実用使いは難しい代物でした。

まあ空港から市内のペップリーまで35Bほどで行けるのは有り難い話です。そんなエアポートリンクでマッカサン駅(地下鉄ペップリー駅)まで行き、地下鉄に乗り換え一駅北にあるラマ9世駅に向かいました。ちなみにこのペップリー駅からラマ9世駅までのたった1駅も地獄でした。ちょうど時間が帰宅ラッシュと重なっていたので激込みしており、プラットフォームには長蛇の列ができており3本列車を見送り、ようやく満員電車に乗ることができました。

私がバンコクで泊まったところはラマ9世駅の裏にあるサービスアパートでした。タイに来る前に散々考えたのですが、やはりゲストハウスに1か月泊まるのはきつい。かと言ってホテルに1か月は高い。アパートは最短でも半年は住まなくてはいけない。と言うことで月借りできるサービスアパートメント、タナタウェイプレイス、というホテルに泊まることに決めました。

しかしその途中でちょっとしたトラブルが発生。1か月分の家賃を国際キャッシュカードで引き出そうとしましたが、なぜか引き出せません。ATMを変えて試してみても何故か使えません。一気に冷汗が流れました。こちらでの生活費は全てこのキャッシュカードで引き出そうと思っていました。現金はそんなにもってきていない。キャッシュカードが使えなければ生活できない。

そして頭の中で最悪のケースを考え始めます。1か月の予定を大幅に繰り上げて帰るか?!いや、そもそもホテル代チェックイン時に1か月分前払いだぞ!そのお金を出したらほとんど手元に残らない!どうするどうする・・・とパニックになり手当たり次第に違うATMを試してみました。そして近くにロータスと言う大型のスーパーがあったのでその中にある、イオン銀行のATMを最後の頼みの綱としてキャッシュカードを入れてみました。

・・・・・引き出せた!あとあと確認すると、当時使っていたUFJ銀行が、国際キャッシングのサービスをやめたとのこと。知らなかった。その影響で海外で引き出しができなくなっていたようでした。そして何故かイオン銀行だけが使えたというわけでした。何とか一息つき、ホテルに向かい、部屋にチェックインすることができました。

とりあえずシャワーだけ浴び、着替えて地下鉄ペップリー駅に向かいました。実はタイに住んで働いている友人と待ち合わせをしていました。話は遡ること2週間ほど前。チケットの手配をしたことを友人に知らせたところ、予定を繰り上げて時間開けるから久しぶりに飲もう、ということになっていました。

およそ3年ぶりに会った友人は・・・1週間前にぎっくり腰になっていました。その為、明日の飛行機で日本に一時帰国して治療をするのだとか。逆に何てタイミングだ。私には貧乏神でも憑いているのか?・・・そんなことを思いながら友人と酒を飲み、ほっと一息ついてよくよくあたりを見てみてみると、7年ぶりのタイは大きく変わっていることがわかりました。

一番驚いたことは何と言ってもやはり物価。7年前と比べると感覚的には全てがおよそ2倍の金額になっていました。そして服や電化製品など付加価値の高い物はすでに日本より高くなっていました。個人的にビックリしたのが衣服。タイで就職活動するならスーツとシャツがいりますが、そのシャツがまた高かった。

タイの庶民的なスーパーで買っても、日本で買うより高い。さらに、何だこれ?一度選択しただけでボロボロになるんじゃないか?そう思うような頼りない素材。それが300B(約1000円)でさー、そう友人に言うと一言、それが今のタイやで、とのことでした。まあ、とにかくそんなこんなで7年ぶりのタイの初日の夜は更けていきました。