ブラック企業大賞2018が発表されました

Pocket

ブラック企業大賞2018が発表

ブラック企業大賞 とは、パワハラや残業代未払いなどの法令違反での労働を従業員に強いている企業を選び、顕彰する賞。この2018年の授賞式が12月23日東京都内で開かれ、見事? “三菱電機” が大賞に選ばれました。

まあ妥当な受賞だと思います。元々この会社の黒さは有名でした。長時間労働の常態化、過労自殺が2件発生などが受賞を決定づけたと思われます。それ以外にも以下の企業が選ばれています。

ジャパンビジネスラボ

財務省

日立製作所・日立プラントサービス

ジャパンビバレッジ東京

野村不動産

スルガ銀行

ゴンチャロフ製菓

モンテローザ

この中で意外だったのは日本郵便がノミネートされていないこと。日本郵便の黒さはちょっと調べれば出るわ出るわ。郵政民営化によって民営化したにも関わらず、未だに公務員クセが直らずサービス精神ゼロ、仕事の効率化などを無視する上司や経営陣。

そして目標は必達と言う名の基に行われる忌むべき自爆営業※自爆営業とは、ノルマに達しなければ自腹購入させられること。昔学生時代に郵便局で年賀状の配達のアルバイトをやっていた時は、そんなに悪い雰囲気じゃなかったのにな、と隔世の感があります。

しかし、ノミネートされている会社はどれも大企業ばかり。批判覚悟で言わせてもらえば大企業はそれでも給料が良かったり、仮に給料が普通程度でも遅配などはないと思います。また福利厚生などもしっかりしていたりします。本当の闇はこれらの大企業の下に存在する下請け孫請け

さらにはそれにも属さない第3世界的な零細企業、中小企業があります。これらは表にも出てこない、声も届かない真のブラック企業です。いつの世も、どこの世界・業界にも下には下が存在します。まさに、士農工商えたひにん。まさに、ひにん、非人、人に非ず。そんな環境を強いて働かせる会社があります。

・・・私が勤めていた会社がまさにそうでした。それでは私が働いていたブラック不動産会社の労働条件とは何だったのか?


休み

この不動産業界には休みなんてないんやで。年中無休や。

働き始めて社長から言われた一言です。不動産業界は繁盛期が、新学期、新年度が始まる4月までの時期。つまり11月から3月でした。この期間3か月連続休みがないなんてざらでした。そして当然のように代休なんてありませんでした。運が良いのか悪いのか、人並以上に売り上げのあった私は同僚よりもたくさんの顧客を抱えていました。

つまり年がら年中問い合わせの電話や案内が入っていたので、まったく休みが取れませんでした。仕事ができる人ほど仕事が多くなり、休みがなくなっていく、当然限界が来て潰れて辞めていく。結果として仕事ができない人間ばかりになっていく。日本の不動産業界が欧米などの不動産先進国に比べると前近代的な手法や、意味不明な制度があり伏魔殿のような様相を未だに呈しているのは、有能な人間が残らないためなのかもしれません。

お金

そもそも基本給料が安かった。かつ昇給がありませんでした。そして、ボーナスなし。退職金もなし。残業代なんて出ない。しかしこれは最下層ブラック企業にとっては当たり前のことです。社長からは、男なら歩合で稼げ、死ぬ気になればいくらでも稼げる、不動産は稼げる一生ものの仕事や、と皆言いくるめられていました。そしてそんな低条件にも関わらず給料の遅延がしょっちゅうありました。

特にひどかったのは不動産業界が一気に暇になる5月以降。5月から10月末くらいになると3か月給料が支払われない、というのはもう当たり前の風物詩のようになっていました。慣れてしまうべきではないんでしょうが、悲しいかな人間は慣れる動物。その当時は、あーまた遅延かーくらいであまり重く受け止めていませんでした。また給料が支払われなかったので当然経費も遅れに遅れていました。という訳で皆数か月自腹で営業活動をしているような状況でした。

人間関係

人がすぐに辞めていました。7、8人の会社なのに私がいた3年ちょっとの間で、4人辞めています。また社長が提携先の会社を下に見てバカにする、というのも日常茶飯事でした。社長の都合で突然呼びつけたり、契約切るぞ、と半ば脅しのようなことをして結構な無理難題を押し付けていました。

しかしそんな会社だからでしょうか?社員の一部がなぜか、社長を妄信しており、神格化までは行きませんがそれに近い洗脳状態でした。特に手先のようになっていたのは、一時愛人説のあった事務のおばさん。そしてコネ入社してきた親戚の息子。この2人が完全なイエスマンになっていました。

福利厚生

一切なし。奇跡的に厚生年金には加入していました。あと社会保険もありました。それは福利厚生じゃない、あって当たり前だ、そう言われるかもしれませんが、実際真のブラック企業で働いている人は皆こんな感じだと思います。厚生年金あるの?いいなーって。


士農工商えたひにんの身分制度は乱暴に言えば、下には下がいるから文句言うな、です。私が日本で働いていた会社はまさしくえたひにんクラスなのですが、だからと言って世間に対して、下がいるんだから文句を言うな、と言いたいのではなく、もっと下のえたひにんクラスで働いている人もいるんだ、と言うことを知ってほしい。

そしてそこで働き続けることは普通のことでなく、異常なことであるということを、今まさに働いている人に理解して欲しい、と言うことです。江戸時代とは違い、私たちはいつでもえたひにんからクラスチェンジすることができます。わざわざ辛い苦しい環境に身を置くことはないのだということを知ってほしいです。

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする