海外逃避先としてのマレーシア

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マレーシアは日本から飛行機で6時間ほどのところに位置します。そんなマレーシアは日本人が移住したい国に2006年から2015年の間、10年連続1位に選ばれ、今私の住んでいる2位のタイを抑え続けています。

マレーシアにはビザなしで90日間滞在することができます。プチ逃避であればそれだけでも十分です。しかし本格的に “移住” と言う考えが、浮かんだ場合は、長期滞在ビザ(MM2H)の取得も考慮に入れるべきです。

MM2Hとは、マレーシア・マイ・セカンドホーム・プログラムの略です。この長期滞在ビザMM2Hが、先日書いたカンボジアのマルチプルビザと違うのは何と言ってもその条件。カンボジアのマルチプルビザが80米ドルさえ払えば、3年間出入りできる(連続30日間制限あり)のに比べて、このMM2Hの場合、

・10年間住むことができる(永住権ではない)。10年後に更新も可能。

・出入り自由。カンボジアのマルチプルビザのように日数制限なし。

・働ける(制限あり)。

と言った特典があります。それは便利でいいじゃないか、と思うかもしれません。しかしそこはさすがにタイ同様経済が発展してきているマレーシア。カンボジアとは一味違うのは必要な費用

申請者が50歳未満の場合、まず1650万円の経済証明書が必要になります。そしてそのうち990万円をマレーシアの銀行に定期預金しなければなりません。つまりマレーシアに骨を埋めるのでなければ約1000万が塩漬けになります。まあ日本の定期預金に入れておくよりは遥かにお得なのですが。

と、カンボジアに比べるとかなりハードルが高くなりますが、ある程度お金に余裕のある人ならば一考の余地ありと、頭の片隅に入れてもおいてもいいかもしれません。

そんなマレーシアに逃避するのなら、何と言ってもおすすめは ペナン島東洋の真珠、と呼ばれ世界有数のビーチリゾートでありながら、大英帝国時代の歴史的なコロニアルな建物が並び世界遺産にも指定されています。

マレーシアの首都クアラルンプールからバスで5~6時間鉄道で7~8時間。ペナンは地元のマレー、中国、インドなど多種多様な民族や文化が混ざり合ってます。これだけ混ざり合っていれば当然ご飯も美味しい。本格的なインド料理から中華、洋食、日本食ありとあらゆるものも揃っています。そしてそんな魅力と居心地のよさにはまり沈没する外国人が大勢います。

またもう一つのお勧めの都市は ジョホールバル です。移住と言っても日本で生まれ育った私には、快適な都市生活は譲れない。でもシンガポールは物価が高いから住みたくても住めない。というワガママな人にはこのジョホールバルはぴったりです。

ジョホールバルはシンガポールに隣接するマレーシアの都市です。シンガポール中心部からの距離は25㎞車で30分ほどの距離で目と鼻の先にあります。にもかかわらず物価はマレーシアの物価で生活することができます。つまり物価の安いマレーシアに住みながら車でちょっと足を延ばせば、シンガポールの観光、ショッピング、医療、飛行機などの、各種インフラを利用することができます。

そんなマレーシアのMM2Hですが取得者の国別でいうと、日本人は中国人に次いで2位と人気の移住先となっています。カンボジアなどと比べるとお金が必要になりますがある程度お金に余裕のある人で、英語が通用し、カンボジアよりも治安の良さを求めるのならマレーシアはお勧めです。何と言っても、イスラム教の国である、と言ってもお酒も飲むこともできます。