海外移住日記第153話 悪名高い名古屋走りは世界的に見れば可愛いもの

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かつて私が地元名古屋で暮らしていた、働いていた時は、地下鉄やバスでの移動が主でした。そのためよほど運が悪くでもなければ、交通事故に遭遇することなんてありません。まあ、大学時代にはバイクを使っていたことがありますが、それでも日本はタイと比べれば交通事故数は8分の1。基本的に自分が気をつけていれば問題ありません。

・・・まあ、それでも私が住んでいた名古屋は、2018年時点で交通事故死者数15年連続日本1という不名誉な記録を樹立しており、日本一モンスタードライバーが跳梁跋扈している街になります。そんな修羅の街から来た私ですら、タイの交通モラルのなさには恐怖を感じます。まさに世紀末。そして日本最悪の交通モラルを誇る名古屋がなんと可愛く、平和に思えることか。

そんな名古屋からタイに移り住んで、一番最初に働いていたのはバンコクでした。バンコク時代はBTS(高架鉄道)と徒歩が移動手段のメインでした。その後バンコクからシラチャに移って働き始めた会社では、会社が運転手をつけてくれました。要するに危ないから運転するなということです。

そして、シラチャでの最後の仕事。現地採用タイ企業ということもあり、運転手はつきません。しかし、職場は徒歩圏内。そのためずっと徒歩通勤をしていました。そのため、シラチャの交通モラルについてあまり気になりませんでした。気が付きませんでした。しかし、これが既述のようにタウンハウスに引っ越して、自転車通勤になってみると今まで見えてこなかったものが見えるようになりました。

それが、道路のインフラの脆弱さであり、そして、それを遥かに上回る、タイ人の車やバイクの運転マナーやモラルの低さ、です。これはもう、自分が気をつけていればいい、というレベルをはるかに越えています。自分にはどうしようもない。かと言って自分の安全をタイ人に委ねることはしたくない。

私、正直、タイ人への信頼度はゼロです。また、過失割合100:0でこちらに全く非がなくても、タイには日本のように自賠責や任意保険などありません(あるかもしれませんがタイ人はそんなのに加入していません)つまり事故られて怪我や故障をしても完全に泣き寝入りになります。理不尽だ。そう憤ってみても無い袖は触れません。

こちらができることと言ったら、そういうバカなドライバーやライダーとは関わらない環境に身をおくことだけです。しかし、となると自転車通勤自体(これがバイクを買ってバイク通勤でも同じこと)を控えなくてはいけなくなります。すると引っ越ししたこと自体を否定することになってしまいます。しかし、健康や平和な生活には代えられない。引っ越ししてそうそう根本的な問題に直面してしまいました。